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公開日:2024/08/26
最終更新日:2024/08/26

米国における勃起不全の有病率:2021年全国性生活調査からの報告

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米国における勃起不全の有病率:2021年全国性生活調査からの報告

米国における勃起不全の有病率:2021年全国性生活調査からの報告(原題:Erectile dysfunction prevalence in the United States: report from the 2021 National Survey of Sexual Wellbeing)
The Journal of Sexual Medicine, 第21巻, 第4号, 2024年4月, 296-303ページ,https://doi.org/10.1093/jsxmed/qdae008
発行日2024年2月26日

Contents

背景

勃起不全(ED)の有病率は加齢とともに増加するというデータが一貫して示されているにもかかわらず、若年男性に勃起不全(ED)が急増しているとの憶測が世間をにぎわせている。

目的

本研究では、様々な社会集団における米国の男性全国代表サンプルにおけるEDの有病率とリスクを評価し、併存疾患について説明し、治療の障壁について検討することを目的とした。

調査方法

2021年National Survey of Sexual Wellbeingのデータを、18歳以上の成人の米国全国代表データを得る目的で、確率ベースのオンラインパネルであるIpsos KnowledgePanel®を利用して分析した。分析サンプルは、18歳から87歳までの1822人のシスジェンダー男性で構成され、平均年齢は47.5歳であった。

アウトカム

研究成果は、国際勃起機能指数(IIEF-5)の5項目で測定されたED、ならびに医療専門家による自己報告による診断、他の健康問題との併存、EDのために服用している薬、および治療への障壁であった。

結果

IIEF-5スコアに基づくED有病率は24.2%であった。有病率は年齢とともに増加し、75歳以上では52.2%、65~74歳では48.0%がEDの診断基準を満たした。18~24歳では17.9%と25~34歳(13.3%)、35~44歳(12.7%)より多く、45~54歳(25.3%)、55~64歳(33.9%)より少なかった。医療機関で診断を受けたと回答したサンプルは、わずか7.7%(n=141)であり(25~34歳:n=4、35~44歳:n=6、45~54歳:n=13、55~64歳:n=39、65~74歳:n=44、75歳以上:n=34)、治療へのアクセスに格差があることを示している。EDの治療を受けていない理由として最も多かったのは、過去1年間に医療機関を受診する必要がなかったことであった。

臨床的意義

EDが根本的な健康リスクの徴候である可能性があることを考えると、EDの自己報告と医学的診断との間の不一致は重要である。

長所と限界

この研究は、ほぼ20年ぶりにEDの有病率に関する全国的な代表情報の更新である。IIEF-5の標準的な実施は、過去6ヵ月間に性交渉を持った参加者に限定されているため、これらの割合には、かなりの期間、挿入性交渉を避けてきたEDの男性は含まれていない。

結論

この結果は、EDの有病率と重症度は依然として高齢者層で最も高く、EDの基準を満たすほとんどの人はこの懸念に関連する医療ケアを求めていないことを示している。

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