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公開日:2024/02/18
最終更新日:2024/02/18

ラット前立腺摘出後勃起不全モデルにおける脂肪由来幹細胞マイクロティッシュの治療可能性

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ラット前立腺摘出後勃起不全モデルにおける脂肪由来幹細胞マイクロティッシュの治療可能性

Yongde Xu, PhD, Ruili Guan, PhD, Hongen Lei, MD, Huixi Li, MD, Lin Wang, PhD, Zhezhu Gao, MD, Weidong Song, PhD, Zhongcheng Xin, MD
The Journal of Sexual Medicine, Volume 11, Issue 10, October 2014, ページ 2439-2448, https://doi.org/10.1111/jsm.12636
発行:2014年10月01日

Contents

はじめに

幹細胞(SC)は前立腺切除後の勃起不全(ED)治療において大きな効果を示す。しかしながら、従来の単一細胞戦略では注入部位での保持率が低いため、その治療可能性が制限されている。

目的

本研究の目的は、脂肪由来幹細胞(ADSCs)をベースとしたマイクロティッシュ(MTs)の、両側海綿体神経(CNs)損傷ラットモデルにおけるED治療への応用可能性とそのメカニズムについて検討することである。

方法

5-エチニル-2-デオキシウリジン(EdU)で標識したADSCsを用いて、ハンギングドロップ法によりMTsを作製した。10匹のSprague-Dawley(SD)ラットに偽手術を行い、リン酸緩衝液(PBS)を海綿体内(IC)注射した(偽手術群)。さらに70匹のラットに両側CN破砕を行い、それぞれPBS(n=10、破砕群)、解離ADSCs(n=30、ADSCs群)、MT(n=30、MTs群)を投与した。術後1日目、3日目、7日目、14日目(n=5)、28日目(n=10)に、組織検査のために標本を採取した。28日目に、各群10匹のラットを組織採取前に勃起機能を検査した。

主要評価項目

MTの動的凝集の光学顕微鏡検査、MTの免疫組織学的検査、海綿体(CC)におけるEdU + ADSCsの保持と分布、陰茎のコラーゲン含量の組織学的分析、MTの機能性タンパク質のウェスタンブロット、CN電気刺激時の海綿体内圧力記録。

結果

3日齢のMTは安定し、神経成長因子、血管内皮成長因子、C-X-Cケモカイン受容体4型、Wnt5a、コラーゲンIVを発現した。MTs群では、ADSCs群よりも多くのEdU + ADSCsがCCに保持された。MTsのIC注入は、ADSCs群と比較して、勃起機能と病理組織学的変化を有意に回復させた。

結論

IC注入されたMTsは、従来の単一細胞戦略よりも優れた勃起機能の回復をもたらした。回復の基礎となるメカニズムには、陰茎における細胞保持の増強と、いくつかのパラクリン因子のアップレギュレーションが関与しているようである。

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