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公開日:2023/11/06
最終更新日:2023/11/06

血管新生性勃起障害モデルマウスにおけるアペリン-APJ経路の発現と勃起機能への影響

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血管新生性勃起障害モデルマウスにおけるアペリン-APJ経路の発現と勃起機能への影響

Mi-Hye Kwon, MS, Buyankhuu Tuvshintur, MS, Woo Jean Kim, PhD, Hai-Rong Jin, MD, PhD, Guo Nan Yin, PhD, Kang-Moon Song, MS, Min Ji Choi, MS, Ki-Dong Kwon, BS, Dulguun Batbold, BS, Ji-Kan Ryu, MD, PhD ... Show more
The Journal of Sexual Medicine, Volume 10, Issue 12, December 2013, ページ 2928-2941, https://doi.org/10.1111/jsm.12158
発行:2013年12月01日

Contents

はじめに

最近、勃起不全(ED)の治療法として血管新生治療に注目が集まっている。アペリンおよびアペリン受容体(APJ)系は内皮依存性の血管拡張を引き起こし、血管新生に関与することが知られている。

目的

血管新生性EDの動物モデルにおけるアペリンとAPJの発現の差を調べ、アペリン-APJシグナル伝達の増強が高コレステロール血症マウスの勃起機能を回復させるかどうか、またどのように回復させるかを明らかにする。

方法

C57BL/6Jマウスに両側内腸骨動脈閉塞により急性海綿体虚血を誘導し、高コレステロール食またはストレプトゾトシン腹腔内注射により慢性血管性EDを誘導した。

主要評価項目

各血管原性EDモデルの海綿体組織におけるアペリンおよびAPJのメッセンジャーRNA(mRNA)レベルを半定量的逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)により測定した。高コレステロール血症マウスにアペリン蛋白(5μg/20μL)を単回海綿体内注射し、1、3、7、14日後に海綿体神経を電気刺激して勃起機能を評価した。陰茎を採取し、組織学的検査とウェスタンブロット解析を行った。

結果

アペリンとAPJの海綿体mRNA発現は、急性虚血モデルでは上昇し、慢性血管性EDモデルでは低下した。高コレステロール血症マウスの陰茎にアペリンタンパク質を注射した1日後に勃起機能の有意な回復が認められたが、その後勃起機能はベースライン値に戻った。勃起機能に対するアペリンの有益な効果は、直接的な内皮細胞の増殖よりもむしろ、活性酸素種を介した内皮アポトーシスの減少を介した、内皮一酸化窒素合成酵素の活性化と一酸化窒素の生物学的利用能の増加に主に起因していた。

結論

これらの知見は、アペリン-APJシグナル伝達が血管性EDの治療標的となりうることを示唆している。APJに対する強力なアゴニストを開発し、アペリンの反復投与が勃起機能の長期的回復に果たす役割を明らかにするためには、さらなる研究が必要である。

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