若い男性の性機能障害: 勃起不全に関連する食事成分の概要 (原題:Sexual Dysfunction Among Young Men: Overview of Dietary Components Associated With Erectile Dysfunction)
イオアニス・ミコニアティス(MD)、マリア・G・グランマティコプルー(PhD)、エマヌイル・ブーラス(RDN)、エフタリア・カランパシ(RDN)、アイカテリーニ・ツィオンガ(MD)、アタナシオス・コギアス(MD)、イオアニス・ヴァカロプロス(MD)、アンナ=ベッティーナ・ハイディヒ(PhD)、マイケル・チョウダキス(MD)、PhD
The Journal of Sexual Medicine, 第15巻, 第2号, 2018年2月, 176-182ページ, https://doi.org/10.1016/j.jsxm.2017.12.008
公開:2018年01月08日 記事履歴
Contents
背景
性機能障害は若い男性に比較的多くみられ、勃起不全(ED)を含む多様な症状を呈するが、食事による抗酸化物質の摂取を増やすなどの食生活の改善が、有望かつ費用対効果の高いアプローチであることが示唆されている。
目的
若年男性におけるED症状との関連において、選択された食事性抗酸化物質、特にフラボノイドの摂取量を評価すること。
方法
この症例対照研究では、18~40歳の男性にウェブベースの匿名アンケートに回答してもらった。EDは国際勃起機能指数(IIEF)で診断し、フラボノイド摂取量は食物摂取頻度調査票を用いて、コーヒー、果物などのフラボノイドを多く含む食品を中心に記録した。EDのない参加者(IIEFスコア≧26;n=264)を対照群とし、EDのある参加者(IIEFスコア<26;n=86)を症例群とした。
結果
フラボノイド摂取量
結果
EDの男性は対照群と比較して、総フラボノイド摂取量(-2.18g、95%CI = -3.15~-1.21、P < 0.001)およびすべてのフラボノイドサブクラス(P < 0.001)の月間摂取量の中央値が低かった。摂取量を年齢と肥満度で調整したところ、フラボノイド50mg/日の摂取でEDリスクが32%低下した(オッズ比=0.68、95%CI=0.55-0.85、P<0.001)。記録されたすべてのフラボノイドの中で、フラボンが健康な勃起機能に最も寄与するようであった。対照群では、症例と比較して、野菜と果物の摂取量が多く、乳製品とアルコール飲料の摂取量が少なく、喫煙習慣が少ないことが報告された(P < 0.001)。
臨床的意義
果物、野菜、フラボノイドの摂取量の増加は、若年男性におけるEDのリスクを減少させる。
長所と限界
この研究の長所は、革新的な仮説、参加者の若い年齢、およびEDに対する安価な食事成分の治療効果が示唆されたことに起因する。限界は、サンプルが比較的少ないことと横断的デザインであることである。
結論
フラボノイド、特にフラボンの低摂取は若年成人男性におけるEDと関連している。