末期肝疾患男性における勃起不全(原題:Erectile Dysfunction in End-Stage Liver Disease Men)
The Journal of Sexual Medicine、第6巻、第5号、2009年5月、1395~1401ページ、
発行:2009年5月1日
https://academic.oup.com/jsm/article-abstract/6/5/1395/6834573?redirectedFrom=fulltext
Contents
はじめに
男性にとって勃起不全(ED)は重要な問題である。末期肝疾患(ESLD)患者のEDに関するデータは限られており、この集団におけるEDのリスク因子は依然として不明である。
目的
肝移植候補者であるESLD患者におけるEDの有病率、時間経過、およびリスク因子を特定する。
方法
肝移植の候補患者に、性機能に関する郵送調査への参加を依頼した。123人の適格男性のうち、98人(84%)がアンケートへの回答に同意した。
主要評価項目
勃起の質は5項目の国際勃起機能スコア(IIEF-5)を用いて評価し、性的満足度は患者ベースライン治療満足度スケール(TSS)スコアを用いて評価した。その他の質問も、時間の経過に伴う変化に対する患者の認識に焦点を当てた。
結果
全体では、28人の患者(29%)が非性的活動的であった。性的活動的であった70人の患者のうち、52人(74%)がEDであった。EDの進行については、患者の50%が過去6ヶ月以内に勃起機能の悪化を自覚していた。 性的活動の欠如はB型またはC型肝炎患者でより頻繁にみられた(P = 0.02)。 EDのリスク因子は、アルコール摂取(P = 0.03)、喫煙(P = 0.03)、および心血管疾患(P = 0.004)であった。TSSスコアが低いことの有意な危険因子は、ウイルス性肝炎(P = 0.01)および心血管疾患(P = 0.01)であった。
結論
肝移植の候補者であるESLD男性患者集団は、性交渉の欠如の頻度が高く、EDの有病率が高いという特徴があり、性的機能改善のための介入の対象とすべきである。これらの予備的データは、より包括的な質問票を用いた前向き試験でさらに検証する必要がある。