世の中にはED(勃起不全)で悩んでいる男性も多くいらっしゃると思います。
今回はEDやその治療方法などについて紹介していきます。
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EDの特徴
今やEDで悩んでいるのは中高年男性だけではありません。
勃起不全と聞くと40代以降の中高年男性特有の悩みだと思う方も多いかもしれませんが、近年では年齢問わず多くの男性が悩んでいるのです。
そもそもEDとは、正常に勃起が得られず性行為に支障を来すことを指します。
通常であれば刺激を与えられると勃起を得ることができ、硬さや維持力も十分に感じられます。
しかし、EDになってしまうと満足な性行為を行うことはできません。
現在、EDに悩まされているものの、何の治療も行わずそのまま放置してしまっているという男性も多くいます。
驚くことに日本人男性の4人に1人がEDの症状を抱えており、年代別にチェックしてみると40代男性の場合、5人に1人が辛い症状に見舞われてしまっているのです。
EDは、長期間にわたり勃起力の低下を感じているという方のみが当てはまる疾患だと思っている方も多いかもしれません。
しかし実は、頻繁ではないものの疲れやストレスを感じているときに勃起しないという方であっても適切な治療を行うべきだと考えられているのです。
EDは、生活習慣を見直すことで改善されるケースもありますが、根本的に短期間で改善したいのであれば、やはり医師の診断のもと適切な治療を受けるべきと言えるでしょう。
EDの原因と種類
EDといっても人によって発症原因やタイプには違いがあることをご存知でしょうか。
まずは、自分はどんなことが原因で勃起を得ることができないのか?またどのタイプに当てはまるのかを確認し今後の対策に役立ててみましょう。
心因性ED
ストレスを感じることで勃起不全に悩む男性が増えています。
心因性EDと呼ばれており、2つのタイプに分けられます。
まず心因性EDのきっかけとして男としての自信をなくしてしまったことによるストレスから発症することが挙げられるでしょう。
たとえば奥さんや恋人との性生活の中で性行為そのものがうまくいかない場合や相手から「満足できなかった」「気持ち良くない」など自信を失うような言葉をかけられたことがある男性の中には、その言葉がトラウマやストレスになりEDを引き起こしてしまうこともあるのです。
性生活はもちろんのこと、仕事やプライベートで大きな悩みを抱えていると知らず知らずのうちにストレスは蓄積されます。
運動や趣味に没頭し上手にストレスを発散することができればプレッシャーを感じることなくパートナーと性行為を楽しむことも可能ですが、万が一、どんなストレス対策をしても気持ちが晴れずプレッシャーになってしまっているのであれば医師のカウンセリングや薬の力に頼ってみると良いでしょう。
さらに2つめの心因性EDを発症するきっかけとして挙げられるのが過去のトラウマです。
幼少期に性に関するトラブルに見舞われてしまったなど辛い経験をすることで勃起不全に悩まされます。
性的なトラウマは、心身に大きな影響を与えてしまうことが多く、自身では過去のことだと割り切っているつもりでも心因性EDになってしまうなど辛い悩みを抱えやすくなります。
過去の性的なトラウマによる勃起不全は、自身の力だけでは改善することは困難です。
医師の診断を受けて適切な治療を受けることが大切ですが、完治までには長期間を要すると考えられます。
器質性ED
器質性EDとは、加齢や生活習慣によって引き起こされる勃起不全を指します。
多くの男性が歳を重ねるごとに下半身の不調を感じ始めますが、これは血管や神経に障害を抱えることも要因です。
特に動脈硬化による血管障害を引き起こしてしまうと勃起不全を起こしやすくなります。
歳をとることは誰にも止めることはできませんが、中には80代になっても現役という男性もいます。
年齢に関係なく勃起力を維持することができているのは、やはり生活習慣を見直して健康的な生活を送っていることも理由として挙げられるでしょう。
糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を患ってしまうと血管や神経に負担をかけてしまい勃起力の低下に悩まされるようになります。
陰茎には、動脈が通っており、生活習慣病と大きな関わりがあります。
そのため、効果的に勃起不全の悩みを解消するには、生活習慣病対策をすることが欠かせません。
バランスの良い食事を摂ることを心がけることや適度な運動をするほかにも喫煙や過度の飲酒も見直すことが大切です。
薬剤によるED
普段服用している薬が原因でEDを引き起こすこともあります。
たとえば抗うつ剤や降圧剤などは、男性の勃起機能に負担を及ぼしやすいです。
抗うつ剤をはじめ解熱剤や消炎鎮痛剤などの中枢神経に作用する薬のほかにも不整脈治療薬や血管膨張剤などの循環器系に作用する薬剤も要注意です。
さらに消化性潰瘍治療薬や抗コリン薬といった消化管に作用する薬剤も勃起機能に悪影響を及ぼすと考えられています。
普段服用している薬が原因でEDを引き起こしてしまっている可能性もあるので、日常生活や性生活に支障を来してしまっているのであれば医師や薬剤師に相談してみてはいかがでしょうか。
自分の勃起力に自信がない……それはEDが原因かも?!
「刺激を与えられても勃起しない」「パートナーを満足させることができない」「スムーズに勃起しない日が多くなった」
こんな悩みを抱えている男性はいませんか。
もし若い頃は問題なかったのに最近になって勃起を得られない場合や維持できない、満足のいく性行為ができなくなったと感じているのであればEDが原因かもしれません。
現在、年齢を問わずEDで悩んでいるという方も少なくありませんが、原因やタイプは人によってさまざまです。
一時的な悩みで終わる人もいれば数年・数十年にわたり悩んでいるという男性もいるでしょう。
EDは、性刺激を感じると脳から神経を介して陰茎に伝わり、通常であれば十分な勃起を得ることができます。
しかし、EDに悩まされてしまうと陰茎海綿体の動脈に障害が起き、勃起を得ることができません。
陰茎海綿体に動脈が広がり血液が流れなければ十分な勃起力を発揮することができず、「勃起力が足りない」「満足のいく性行為ができない」といった悩みを抱えてしまうのです。
ストレスや年齢のほかにも普段服用している薬の影響によって勃起機能の低下を感じやすくなる人もいますが、さらに糖尿病や高血圧など生活習慣病が原因でEDになってしまったという方も増えています。
EDの効果的な治療法
EDは、自己流のケアで改善することは困難です。
まずは、根本的な原因を探り、自分に合った適切な治療を受けることが改善の近道です。
EDの治療は人によって違うものの、効果的な治療法は数多くあります。
医師によるカウンセリングを行うほかにも内服薬の服用、さらには機械的器具を使用する場合やときに手術を行うこともあります。
短期間でEDを改善するには、原因にしっかりとアプローチし適切な治療を根気良く続けることが欠かせません。
たとえば普段服用している薬が原因でEDを引き起こしてしまっている場合には、一度服用を中止した場合や違う薬に変えるなどの対策を採る医師もいるでしょう。
ED患者の中には、自己判断で普段服用している薬をストップしてしまうという方もいますが、この方法はおすすめできません。
自己判断により薬の服用を中止してしまうと危険性が高まるだけでなく、心身に悪影響を及ぼします。
薬に関する悩みがあるのであれば、必ず医師に相談のもと対策することが大切です。
また近年では、食生活の乱れや運動不足から肥満に悩んでいる男性も少なくありません。
実は、肥満とEDは大きな関わりがあり、体重過多が原因で勃起力低下に悩まされてしまう男性もいるのです。
実際に食生活を見直すことや適度な運動を行ったことで適正体重に戻すことができ、同時にEDが改善したと実感している方もいます。
勃起機能を高めるには、食生活の見直しや適度な運動を心がけるほかにも喫煙や過度な飲酒も改めなければいけません。
自分の健康状態を見直すことでEDの早期改善につながるので、無理のない範囲で自分に合った健康対策を試してみると良いでしょう。
EDは、配偶者や恋人などパートナーによる心理的な負担によって引き起こされるケースも少なくありません。
何気ないパートナーの一言で自信をなくし、性行為ができなくなってしまう男性もいます。
もし自分自身の問題だけでなくパートナーにより心理的な負担によってストレスや不安を感じているのであれば、2人で医師や専門家によるカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
専門的な知識を持ったプロとカウンセリングを行うことで早期解決を目指せます。
また、EDの改善に役立つのはもちろんのこと、パートナーとの絆をより深めることができるなど数多くのメリットを実感できます。
自分に合った治療法を見つけよう
短期間で改善を目指す方に効果的だと言われているのがテストステロンを積極的に補充することです。
男性ホルモンの一つであるテストステロン濃度が低くなってしまうと勃起不全を起こしやすくなるため、定期的に注射でテストステロン薬剤を補充することで高い改善効果を期待できます。
また、このほかにも機械的器具を使用した治療法も注目を集めています。
機械的器具を使った治療法は、絞扼リングを使用して陰茎の根本にはめていくのが特徴です。
特に勃起力を長時間にわたり維持できないという方に効果的な治療法であり、正しく行うことで陰茎の硬さを十分に保つことができます。
陰茎の根本に絞扼リングをはめることで血液の流れをコントロールすることができ、満足のいく性行為をパートナーと楽しめるようになるのもメリットです。
より負担を軽減してEDを改善したいのであれば薬を服用してみると良いでしょう。
現在、注目を集めている経口のホスホジエステラーゼ阻害薬は、EDに高い効果を発揮し有効性があると期待されています。
経口のホスホジエステラーゼ阻害薬には、シルデナフィルやタダラフィルなどがありますが、これらは陰茎への血液量を増すことができ、勃起機能を高めたい方に嬉しい効果を発揮します。
それぞれ使用方法だけでなく効果の持続時間や副作用に違いがあるものの、正しい服用方法を守れば安心安全に使用できるものばかりです。
特にタダラフィルは大きな注目を集めており、効果の持続時間が長いのが特徴となっています。
最長36時間と長時間にわたって効果を持続させることができるため、時間に追われることなく性行為を楽しみたいという男性に最適です。
しかしながらホスホジエステラーゼ阻害薬を服用する際には、効果を実感できるように正しく服用することが欠かせません。
服用後1時間ほどで大きな効果を発揮するため、性交前に服用するほか、さらに効果を上げたいのであれば空腹時を狙ってみると良いでしょう。
また、薬によっては、併用することで副作用を引き起こすことや危険性があるものもあるので、医師や薬剤師に相談のうえ服用することが大切です。
薬を服用してみたものの、効果を実感できない場合には、手術を試してみることも改善方法と言えます。
全身麻酔を行いながら装具を埋め込み、勃起力を上げる手術法もあります。
しかし、感染症や装具のトラブルなどのリスクも懸念されているため、手術を行う前にはじっくりと安全性を確かめることが欠かせません。
近年、年齢を問わず多くの男性がEDに悩まされていますが、年齢を重ねることで勃起力が低下してしまうことは致し方ないことです。
しかしながら、高齢になっても生涯現役でいたいと望む男性も少なくありません。
自身の健康を考えるのであればパートナーと話し合いの機会を持ち、互いに納得のいく性行為を楽しむだけでなく、医師の判断を仰いで適切な治療を行うようにしましょう。