公開日:2020/09/29
最終更新日:2021/04/28

男性更年期障害(LOH症候群)とは?

投稿日:2020年9月29日 更新日:

更年期障害は女性だけの症状と思っていませんか?
実は男性にも更年期障害があると言われています。
それは男性更年期障害(LOH症候群)です。

Contents

男性更年期障害(LOH症候群)の主な症状

男性更年期_1

・最近調子が悪い
・何事にもやる気がでない
・朝起きられない
・疲れやすい
・性的能力の衰え

こうした症状は、男性ホルモンの低下が原因になっている場合があり「LOH症候群」(加齢男性性腺機能低下症候群)と言われています。

男性ホルモンが低下すると

認知機能や身体機能が低下して、心理的病気のうつ病、肉体的病気のメタボリック症候群、骨折などの怪我や、生活習慣病のリスクが高まります。

男性としての身体的機能、精神面、性的側面にも影響を及ぼします。
様々な症状がありますが、加齢や喫煙、飲酒、ストレス、運動不足なども原因として上げられます。

男性ホルモンは20代がピークで40代から徐々に低下していきます。

男性ホルモンのテストステロンとは

男性力を高める重要な役割があります。
・筋肉を増強する作用
・バイタリテイ
・性欲
・毛深さ
・男性の性的特徴や精子の生産

生活習慣の見直しで症状は改善する

ホルモン年齢は生活習慣と密接に関わっているので、不摂生を長年してると体内年齢の老化スピードも進行してしまいます。

そのため早期に男性更年期症状が出て不調の原因となってしまいます。
適切な生活習慣を送ることで老化スピードが遅くなり,男性更年期症状も抑制されます。
生活習慣を見直すことが大切です。

男性更年期障害の原因

直接の原因は男性ホルモンであるテストステロンが加齢に伴って低下すること言われています。

男性更年期障害は年齢層が広く、40歳以降、60代、70代でも発症の可能性があり悩みも長期間続く場合もあるそうです。

代表的な症状
・性機能関連症状→性欲の低下やED(勃起障害)
・精神・心理症状→抑うつ感や落胆、不安、疲労感、記憶力や集中力の低下など
・身体症状→女性と同じく発汗やほてり、睡眠障害、関節・筋肉関連の症状など

また症状も多様ですので、ある症状が別の症状を助長したりするので、根本原因であるテストステロンの低下を進行さてしまうことがあります。

例えば、うつ病ですが、前段症状ともいわれる抑うつ感がEDを招いてしまいます。その逆でEDが抑うつ感を招いてしまうこともあります。

それは、テストステロンの低下が抑うつ感につながってしまうそうです。また、抑うつ状態にあるとテストステロンが低下することも分かっています。

EDは、日本人の有病率は世界的にも高く、現代社会の複雑化で強いストレスを受けやすいことが原因の1つと言えます。

EDは生命に関わる病気になる可能性があるので、少しの不調でも早めに受診して相談し適切に治療をすることが大事です。

EDの症状から重病のおそれもある

男性更年期_3

もういい年齢だからと放置する方がいますが、EDは単に性機能の衰えだけではない場合があります。
メタボリック・シンドロームの要素
・高血圧
・高血糖
・高脂血症

これらの症状は、EDにも相関関係が認められています。

狭心症や心筋梗塞など心血管疾患から、EDを自覚していたというデータがあります。その場合2~3年ほど前からEDの症状がありその後、心血管疾患を発症する可能性が高いそうです。

メタボリック・シンドロームは、動脈硬化を加速させて、男性更年期からくる症状がEDが原因ともなっています。

それは、陰茎動脈の直径が1~2ミリと細く、動脈硬化が進むと早い段階でEDの自覚症状が出るからです。

また、心臓の冠動脈は直径3~4ミリで、動脈硬化が引き起こす疾患も、EDより遅めに発症します。内頚動脈は直径5~7ミリで、動脈硬化により、脳梗塞や一過性脳虚血発作、脳卒中にもつながります。

陰茎動脈の硬化からEDとなり、より太い他の動脈も硬化が始まると、血管の中が狭くなったり詰まったりし始めるので注意が必要です。

ED治療に「PDE5阻害剤」 その働きとメリットとは

EDの治療には、PDE5阻害剤という薬で治療をすることが多いです。
PDE5阻害剤は、PDE5という酵素の分解を抑えて勃起を助け維持させる薬です。

ED、抑うつ感、男性ホルモン(テストステロン)は互いに影響します。PDE5阻害剤の服用は、EDへの効果があります。

EDへの効果から、抑うつ感の緩和や男性ホルモンの増加などの個人差はありますが相乗効果があるとも言われています。

PDE5阻害剤の服用によりEDが改善されて、気持ちも穏やかになり抑うつ感から低下していた男性ホルモンが回復へ進みます。

男性ホルモンが減ると多くの症状が現れますので、不安な方は医療機関に受診をしてEDや動脈硬化も一緒にチェックすることをオススメします。

男性ホルモンの95%は睾丸でつくられるます。その一つがテストステロンです。さまざまな作用をもっているので、血中のテストステロンが減少することで様々な症状が発現します。

40歳以上でEDや抑うつ感、睡眠障害、筋力低下などの不調は、テストステロンが一定水準未満に低下しているからです。

PDE5阻害剤はEDが改善することで、気持ちが落ち着きうつ症状も軽減できます。

よくある症状とは

男性更年期障害の症状はさまざまで、イライラや性欲の減退も引き起こします。また、いつ発症するかわからないので、女性よりも長期間男性更年期障害になる場合があります。

男性ホルモン(テストステロン)の分泌が減ることで、身体的、精神的、性的な症状が現れます。

身体的、精神的な症状とは、疲労感、けん怠感、情緒不安定からうつ状態、イライラしやすくなるなどの症状です。男性特有の特徴では、ひげの伸びが遅くなる、筋力が低下する、太りやすくなり生活習慣病のリスクが増加します。

また性的な症状は、ED(勃起不全)や性欲の減退などさまざまな症状が出てきます。

欠かせないホルモン「テストステロン」の働き

男性ホルモン(テストステロン)の働きは、男性の身体や心の状態に影響します。ヒゲや太い骨格、筋肉の増加、バイタリティを高める作用、男性性器の機能の維持、性欲を高める作用があります。

血管の健康を保つ働きもあり、生活習慣病にかかるリスクが低下します。またミトコンドリアを健康に保つ作用があり、身体や脳の働きなど重要な役割を果たしています。

神経伝達物資のドーパミンの分泌をうながすので、意欲や幸福感、集中力、冷静な判断や思考ができます。

男性ホルモン(テストステロン)は、イライラしにくく、うつの抑制効果があるので、男性に欠かせないホルモンとなります。

早期の治療が大事

こんな症状のお悩みはありませんか。
・寝つきが悪い
・イライラしやすくなった
・朝勃ちが減った
・仕事のミスが増えた

このような症状は、男性更年期障害の可能性がありますので、早めにメンズクリニックや泌尿器科に受診して相談することをオススメします。

治療方法は、漢方、向精神薬、ホルモン補充療法などがあります。また、生活習慣を改善することで男性更年期障害を軽減することができます。

男性更年期障害は、女性の更年期障害とは違い時間をおいても改善が期待できません。また発症年齢も40代から80代までと長い期間あるので、症状を放置することでさまざまな病気のリスクがあります。
少しでも症状がある場合はすぐに専門医療機関を受診すると安心です。

男性更年期障害(LOH症候群)の治療方法とは

男性更年期_2

男性更年期障害は、男性ホルモン(テストステロン)の低下、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれています。

その症状は、身体症状と精神症状で、症状は多岐にわたっています。

主な身体症状
・勃起不全(ED)
・のばせ・多汗
・全身倦怠感
・筋肉や関節の痛み
・筋力低下
・骨密度低下
・頭痛・めまい・耳嶋り
・頻尿など

主な精神症状
・不眠
・無気力
・イライラ
・性欲減退
・集中力や記憶力の低下
・うつ症状など

また、重症化してしまうケースもあるので早めの診察が重要です。

まず診察では問診票に記入します。AMSスコアと呼ばれていて、世界中で診断に広く使用されています。

問診票に記入したら次に採血をしてテストステロン値を調べます。検査結果や問診から男性更年期障害の有無を診断します。

男性更年期障害の治療は漢方薬やテストステロン補充療法(TRT)による治療と生活習慣の改善と両方行います。

薬だけではなく生活習慣を見直すことでさまざまな症状が出るのを抑えることが期待できます。40代からは、職場や家庭でのストレスが増える時期と言われいますので、今一度生活習慣を見直すことが大切です。

テストステロン補充療法(TRT)は、経口剤、注射剤、皮膚吸収剤があります。日本では、注射剤エナント酸テストステロンのみが保険適応となっています。

テストステロン補充療法(TRT)により、筋肉量、筋力、骨密度、インスリン感受性、気分性欲、健康感の改善が認められます。

テストステロン補充療法(TRT)は、勃起不全(ED)の方の治療PDE5阻害薬の効果を増強することが報告されています。

テストステロン補充療法(TRT)により前立腺がんのリスクもほぼ否定されつつありますが、テストステロン補充療法(TRT)の前に前立腺がんがない事を必ず確認することが重要です。

定期的にPSAを測定して、前立腺がんの合併を見逃さないことで、テストステロン補充療法(TRT)は安全に施行可能とされています。

男性更年期障害(LOH症候群)の治療方法は、症状によりさまざまあります。自分にあった治療方法と日々の生活習慣の見直しから症状の改善に期待ができます。

また、重大な病気のリスクも軽減できますので、男性更年期障害(LOH症候群)でお悩みの方は「年のせいかも」と思って放置せず早めにメンズクリニックや泌尿器科などの専門医療機関を受診してこれからの人生100年時代を健康で健やかに過ごしていきたいですね。

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