男性の性機能の悩みの中でも、相談件数が多い射精障害。
症状をネットで検索して、もしかしたら自分は射精障害なのではないかと悩む男性も少なくありません。
性機能に関する悩みはとてもデリケートで、家族や友人には相談できずにひとりで抱え込んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、射精障害を自分でチェックできるように、射精障害とはどのような症状なのか徹底的に解説します。
Contents
射精障害とは?
射精障害とは、性機能障害のひとつです。
「射精障害のせいでパートナーと満足に性行為ができない」とお悩みの男性も少なくありません。
実は射精障害は、ひとつの症状だけを指すものではなく、さまざまな症状があります。
では一体どのような症状があるのでしょうか。
こんな症状があれば注意!自分の症状から射精障害をチェック
射精障害には、主に以下のような症状があります。
ご自身のお悩みと照らし合わせて、セルフチェックしてみてください。
・射精する際の精液の量がとても少ない、もしくはほとんど出ない。
・射精時の精液の量が減少している。
・自慰行為や性行為を行う際に射精ができない、もしくは射精に時間がかかってしまう。
・射精までの時間が極端に短い。性行為の挿入時にすぐに射精してしまう。
・自慰行為では射精できるが性行為時に膣内で射精できない。
これらの自覚症状があれば、射精障害である可能性が非常に高いでしょう。
特に性行為の際にこれらの症状が現れる場合は、自分ひとりでの問題ではなくなるため、より深刻に悩みを抱えてしまいがちです。
しかし、症状への不安やパートナーへの申し訳なさを抱えてしまうと、心理的により一層追いつめられてしまい、射精障害の完治までの道のりが遠のいてしまいます。
もし可能であればパートナーにも悩みを共有し、一緒に治療に専念できる環境づくりをめざしていきましょう。
悩みを打ち明けることで心理的なストレスを解放することができるので、症状が軽くなる可能性もあります。
また、治療を受ける前に自分の症状について、より詳しく知っておきましょう。
症状について知識を深めることも治療への第一歩です。
ここからは、射精障害の症状を分類して詳しく紹介します。
逆流性射精
逆流性射精とは、通常であれば射精時に閉じているはずの膀胱の一部が開いたままになり、精液が膀胱に逆流する症状のことです。
精液が逆流してしまうので、オーガニズムを感じて射精した感覚はあっても実際には精液が出ていなかったり、出たとしても量が極端に少ないといったことが起こります。
逆流と聞くと身体に悪影響があると考えてしまうかもしれませんが、実はそこまで深刻に考える必要はありません。
特に悪影響を及ぼすことはなく、基本的には様子見で治療を行うことは稀です。
しかしパートナーと妊活中である場合は、精液の量が少ない、もしくはまったく出ないということは大きな問題なのできちんと治療を受けましょう。
逆流性射精は、主に薬物治療で改善が見られます。
射精機能の低下
「昔と比べて射精した時の精液の量が減ってしまった」とお悩みの男性は少なくありません。
しかし、一般的には年齢とともに射精機能も低下していきます。
そのため、射精機能の低下についてはそこまで深刻に考える必要はないでしょう。
男性は20歳頃から、少しずつ男性ホルモンの分泌が低下していきます。
男性ホルモンの分泌低下の影響で、射精機能がだんだんと低下していきます。
衰えが気になる場合は、泌尿器科などの医療機関で医師に相談しましょう。
射精機能の低下を治療する方法として、男性ホルモン補充療法があります。
これは男性ホルモン(テストステロン)を注射し、低下してしまった分を補う方法です。
遅漏
遅漏は自慰行為や性行為をすう際に、性器に刺激を与え続けても、射精までかなりの時間がかかってしまいます。
原因として、自慰行為の際に性器を強く握りしめすぎていたり、床に性器を擦りつけるなど強い刺激を与えてしまっていることが考えられます。
ほかにも精神的な要因として、刺激の強いアダルトビデオを見すぎることで刺激に慣れてしまっている可能性もあるでしょう。
遅漏においては性行為時になかなか射精ができず、パートナーに気まずい思いをさせてしまったというお悩みも少なくありません。
一刻も早く改善したい症状ですが、現在は遅漏に対する根本的な治療方法は確立されていません。
完治するためには身体的、精神的な原因を取り除いていく必要があり、根気が必要です。
少しずつ思い当たる原因を探り、対処していくようにしましょう。
早漏
早漏とは、自慰行為や性行為で自分の意思と反して早期に射精してしまう症状のことです。
PE(Premature Ejaculation)とも表記されます。
早漏の定義について、国際性機能学会では1分未満で射精してしまうことを指していますが、症状は人によって異なりますので明確な基準は存在しません。
早漏の治療は性器への物理的な刺激を少なくする方法と、薬物療法があります。
刺激を少なくする方法としては、コンドームを二重にして装着するなど物理的な対策となります。
薬物療法においては医療機関で受けることができますので、お近くの医療機関を受診しましょう。
膣内射精障害
自慰行為では射精できるが、性行為となると射精ができなくなってしまう症状が膣内射精障害です。
膣内射精障害で悩む男性も少なくありません。
原因としては、遅漏と重なる部分が多く自慰行為の刺激が強すぎること、もしくは心理的に問題を抱えている場合が多く挙げられます。
自慰行為で性器に強い刺激を与えてしまうと、その刺激に慣れてしまって膣内の弱い刺激では感覚が異なるため射精しづらくなります。
こういった場合では、自慰行為の方法を修正して少しずつ刺激を弱めていき、膣内の刺激でも射精できるように改善していきます。
ほかにも自慰行為の回数を減らす、遅漏改善器具を用いることで弱い刺激にも徐々に慣れていくという方法も効果的です。
膣内で射精できない原因が物理的な要因ではない場合は、精神面で問題を抱えている場合が多いでしょう。
この場合、原因を探ることが難しくなるため治療には時間がかかります。
自慰行為の修正などでは対処できない場合がほとんどなので、カウンセリングを受けるなどの専門的な治療が必要です。
ひとりで悩みを抱えている場合は、パートナーに悩みを共有することで症状の改善に繋がる可能性もあります。
性機能に関する悩みはデリケートで打ち明けにくいかもしれませんが、悩みを共有し治療に専念できる環境をつくることが改善の一番の近道です。
自分の症状を理解し、適切な治療を受けましょう
射精障害は、さまざまな症状と要因が交わって起こります。
特に心理面が問題の原因となることが多く、デリケートな問題のため余計に解決が難しくなっている場合がほとんどです。
ひとりで悩まず、知人や家族、パートナーへの相談が難しい場合は泌尿器科などの医療機関でカウンセリングを受けましょう。
誰かに抱えていた悩みを吐き出すだけで、症状が軽くなる場合もあります。
それほど心理的な問題の影響は大きいものです。
原因が心理的な問題ではない場合は、同じく医療機関で薬物治療を受けることをおすすめします。
現在では症状ごとにざまざまな治療薬が開発され、保険適用で処方を受けられるものもあります。
適切な治療を受け、症状の改善をめざしましょう。