公開日:2020/09/30
最終更新日:2021/04/28

自身やパートナーのために知っておきたい尖圭コンジローマの特徴や診察方法・治療方法

投稿日:2020年9月30日 更新日:

性行為で発症する尖圭コンジローマをご存知でしょうか?
今回は尖圭コンジローマやその治療方法などについて紹介していきます。

Contents

尖圭コンジローマの特徴と発症要因

尖圭コンジローマ_1

尖圭コンジローマは、性行為によって発症する性感染症です。
性器周辺や肛門周辺にイボができるのが特徴となっており、かゆみなどの自覚症状はありません。
男女ともに発症しますが、そのまま適切な治療を行うことなく放置してしまうとイボが患部に広がり症状が悪化することもあります。
特に女性が尖圭コンジローマに感染してしまった場合、子宮頸がんの要因になることもあるため、早期に治療を行うことが大切です。
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで引き起こされるのも特徴です。
発症要因はさまざまありますが、性行為だけでなく口腔性交でも感染するため注意しましょう。

パートナーへの感染リスクが高いので要注意

尖圭コンジローマは、パートナーへの感染リスクが高く、性行為によって感染しやすくなります。
驚くことに尖圭コンジローマが完治していない状態で性行為に及んでしまうと70%以上の方がパートナーに感染させてしまうリスクがあると言われているのです。
性行為や口腔性交によってHPVというウイルスがパートナーに感染してしまった場合、個人差はあるものの早い段階で性器周辺や肛門周辺にイボを発生させます。
自覚症状がほとんどないため、尖圭コンジローマに感染してしまったとしても発見が遅れてしまい症状を悪化させる方も少なくありません。
HPVは、100を超えるさまざまな種類があるのが特徴ですが、HPV-6,11型に感染した場合には、尖圭コンジローマになる割合は少ないと言われています。
通常であれば自身の免疫力でウイルスを排除することができますが、免疫力が低下していると適切な治療を行わなければ完治することは困難です。
自分の健康を守るのはもちろんのこと、パートナーとの信頼関係をより深く築くためにも「尖圭コンジローマを発症してしまったかも?」と感じているのであれば早期に医師に相談してみると良いでしょう。

尖圭コンジローマの効果的な予防方法

尖圭コンジローマ_2

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)が要因となり、性器周辺や肛門周辺に尖った特徴的なイボを生じさせます。
かゆみや痛みをほとんど感じることがないため、自覚症状がないのも特徴です。
男女ともに発症する性感染症となっており、近年では女性の感染者も増えています。
「尖圭コンジローマかも?」と感じた際には、早期に医師に診察を受けることが大切です。
また、尖圭コンジローマに悩まされてしまうことがないように普段から効果的な尖圭コンジローマ対策を行ってみると良いでしょう。
尖圭コンジローマの予防策として効果的なのが普段から性行為をする際には、コンドームなど避妊具を使用することです。
性行為をする際に避妊具を使用することで感染予防になります。
また、不必要に口腔性交を行うこともおすすめできません。
避妊具で性器周辺の感染予防を行うことができても口腔性交を積極的に行ってしまうことでさまざまな部位に感染を広げてしまうこともあります。
特定のパートナーとだけに性行為を限定することや避妊具を使用し、安心安全な性行為をすることは尖圭コンジローマを予防するうえで大変重要です。
また、近年では、HPVワクチンを接種することで高い確率で尖圭コンジローマの感染リスクを軽減することができるようになりました。
現在、国内では、4価のHPVワクチンを接種することが認められています。
その中でも尖圭コンジローマに予防効果が高いと言われているのがHPV-6,11型です。
HPV-6,11型は、尖圭コンジローマの感染要因ウイルスを予防する効果があり、実際に他国で予防接種を行ったところ、尖圭コンジローマの感染患者の数を減らすことに成功しました。
日本でも接種が認められているため、効果の高い予防対策をしたいのであれば医師に相談のうえ接種を検討してみると良いでしょう。
近年の尖圭コンジローマ治療は、効果が高く短期間で症状を改善することも可能になりました。
従来は、適切な治療を受けることができず、発症してしまったイボが大きくなり痛みを感じてしまう患者もいました。
症状が落ち着いた後も傷跡が残ってしまうといった辛いケースがありましたが、現在では外用薬を用いる治療やメスやレーザーでイボを切除するなど患者に合わせた適切な治療できれいに改善することができます。
また、適切な治療を受けることができることから再発に悩まされるリスクを大幅に軽減することも可能です。
尖圭コンジローマは、効果的な予防対策をすることも重要ですが、万が一発症してしまった際にはきれいに治し再発を防ぐためにできるだけ早く正しい治療を行うことが欠かせません。

尖圭コンジローマの症状と男女別のイボができる部位

尖圭コンジローマは、性器周辺や肛門周辺にイボができるのが特徴です。
イボは、特徴的な形をしており、小さく先が尖っています。
イボが発生してしまったとしても初期段階では、柔らかくかゆみや痛みを感じることはありません。
適切な治療を行わずそのまま放置してしまうと時間とともに徐々に先端が尖ったイボに変化していきます。
色は、ピンクや白、褐色で、まるでカリフラワーのような形をしています。
実際に自身で性器周辺や肛門周辺に触れてみるとイボができていることを発見でき、尖圭コンジローマを発症してしまったことに気づいたという方も少なくありません。
また、初期段階ではかゆみや痛みなどの自覚症状はないものの、症状が悪化してしまうとイボが徐々に大きくなり出血することもあります。
その際には、強い痛みを感じてしまうこともあるため、性器周辺や肛門周辺にイボができていると気づいた際には早期に治療を行うことが大切です。
尖圭コンジローマを悪化させることやパートナーに感染してしまうことがないように性器周辺や肛門周辺に触れて普段では見られないイボができていないかを確認してみると安心です。
万が一、自身の手で触れてイボができていると感じた際や鏡などで確認した際にニワトリの鶏冠やカリフラワーのようなイボを目にした際には尖圭コンジローマを疑ってみると良いでしょう。

男性の好発部位

男性は、ペニスの皮膚部分や陰嚢、亀頭のカリ部分、尿道口などの性器周辺や肛門周辺などにイボが発生します。

女性の後発部位

女性は、膣や大陰唇、小陰唇のほかにも子宮口や尿道口などの性器周辺や肛門周辺にイボが発生します。
また、女性の場合、目に見える部分だけでなく膣内にイボが発生してしまうこともあるため注意が必要です。

女性の尖圭コンジローマにおける診断方法や治療方法について見る>>

診断方法

尖圭コンジローマをきれいに治して再発を防ぐには、医師の診断のもと適切な治療を受けることが大切です。
診察では、医師が直接患部に触れ、視診をし状態を確認します。
現在、尖圭コンジローマの診断方法はさほど多くはなく、視診や触診の方法以外に有効な検査方法は提案されていません。
しかしながらイボの状態が悪化してしまっている場合には、人によっては顕微鏡検査を行い、より深く診察を行うこともあります。
尖圭コンジローマといっても患者によって症状には違いがあるため、一概にすべての人が同じ治療法で症状を改善できるとは言えません。
性器周辺や肛門周辺にイボができると多くの方が尖圭コンジローマを疑いますが、性感染症によるものだけでなく生理的な変化により発生するものもあります。
そのため、自己判断するのではなく、必ず医師に相談し適切な診断を仰ぐことが大切です。

治療方法

尖圭コンジローマは、患者の症状に合わせてさまざまな治療法が提案されます。
現在、尖圭コンジローマの治療法には、塗り薬などの外用薬を使用するほかにもメスやレーザーを使用して焼灼・切除を行うこともあります。
イボが小さく症状が軽い場合には、外用薬だけで治療を行うケースも少なくありません。
しかし、症状が悪化してしまいイボが大きくなってしまった際や出血や痛みを感じる際には、メスを使用してイボを切除することやレーザーで患部を焼灼して改善を図ります。
尖圭コンジローマは、患者の症状に合わせて適切な治療を行わなければきれいに治すことが難しく再発するおそれがあります。
早期発見を心がけるのはもちろんのこと、きちんと完治するまで根気良く治療を続ける必要があるでしょう。

塗り薬を使用して治療を行う

尖圭コンジローマの治療薬として有効性があると認められているのが2007年に発売されたベセルナクリーム5%®です。
こちらの外用薬は、男女ともに尖圭コンジローマの治療に使用されている塗り薬です。
患部に適量を塗布するとウイルスの増殖を抑えて消滅させ、大きな改善効果を期待できます。
短期間で効果を実感し、安心安全に使用するなら医師や薬剤師のアドバイスに沿って正しく使用することが大切です。
ベセルナクリーム5%®は、週に3日患部に塗り、石鹸で洗い流します。
毎日続けて使用した場合や患部に厚く塗ってしまうと副作用に見舞われてしまう可能性もあるので注意しましょう。
また、長時間にわたり塗ったままにすることや傷のある患部に使用することもおすすめできません。
有効かつ安全に使用するために16週間以内を目安に患部に塗布するだけでなく、必ず医師に相談するようにしましょう。

外科的治療で改善する

尖圭コンジローマは、冷凍凝固法やレーザーやメスを使って切除するなど外科的治療を行うこともあります。
塗り薬で改善されない場合には、液体窒素を患部に当て、尖圭コンジローマを凍らせた後、小さくしていきます。
大きな改善効果を期待することができますが、痛みを感じてしまうことがあるのがネックです。
一方、レーザーやメスを使ってイボを切除する際には、局所麻酔を使用するため、手術中に強い痛みを感じてしまうことはありません。
レーザーやメスを使用するといってもイボを直接切り取るのではなく、炭酸ガスや電気メスを使って焼いて切り取ります。
レーザーや電気メスを使用してイボを切除する場合、高い技術力が必要になるでしょう。
経験の浅い医師が手術を行うと患部以外にウイルスを飛び散らせてしまう可能性もあり、症状を悪化させやすくなります。
そのため、確実に尖圭コンジローマを改善したい方はもちろんのこと、新たなトラブルを発生することなく症状を完治させたい方は、経験や実績が豊富な医師に担当してもらうことをおすすめします。
尖圭コンジローマは、医師の診断のもと適切な治療を行ったとしても再発しやすいのも特徴です。
そのため、尖圭コンジローマを防ぐ効果的な対策を日頃から行い、定期的に専門のクリニックで性病検査を行うなど発症させない努力をすることが大切です。

発生部位によっては治療が難しくなることもあるので注意が必要!

尖圭コンジローマは、自身では気づきにくいのが難点です。
特に女性は、男性のように目に見える部分だけにイボが発生するわけではありません。
膣内にウイルスが感染してしまうこともあり、発見が遅れがちです。
そのまま何の対策もせず治療を行わずに放置してしまうとガンにつながるおそれがあります。
また、自身が尖圭コンジローマにかかっていることに気づかないことで症状を悪化させてしまうだけでなく、知らず知らずのうちにパートナーに移してしまうこともあるので注意が必要です。
そのため、男性だけでなく女性も定期的に婦人科などで定期検診を受けて性病にかかっていないかを確かめるだけでなく、自身の健康状態を確認してみましょう。

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