公開日:2020/12/08
最終更新日:2020/12/08

衝撃波治療(ED・慢性前立腺炎など)

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EDや慢性前立腺炎などにお悩みの方におすすめしたい新しい治療法があります。それは、もともと腎臓結石を破砕する治療として開発された衝撃波治療です。

腎臓結石だけでなく、整形外科の分野でも応用されているのでご存知の方も多い治療法ですが、EDや慢性前立腺炎などの治療にも使われていることはまだあまり知られていません。

そこで本記事では、衝撃波治療とは一体どのようなものなのか、衝撃波治療が効果を発揮する疾患、そしてなぜ衝撃波がEDに効果があるのかをご紹介します!

Contents

衝撃波治療とは

衝撃波治療とは、人工的に発生させた音速を超えて伝わる圧力の波を、皮膚の上から患部に照射する治療法です。ピエゾ素子(圧電素子)に電圧を加えることで振動を発生させ、衝撃波に変換しています。

発生した衝撃波のレベルを低くして患部に当てることで、痛覚や触覚、温度などの刺激を脳に伝える役割がある自由神経終末を変性させることで、痛みを軽減させる効果があると言われています。

衝撃波治療の効果

衝撃波治療には以下のような効果があります。

  • 短期的な除痛効果
  • 長期的な除痛効果
  • 組織修復作用

一般的には、2~3回ほど繰り返し治療することで効果を確認できます。衝撃波治療は、完全な除痛を保証するものではありませんが、60~80%の確率で治療の効果があると、報告されています。

副作用の事例はほとんどありませんが、まれに以下のような症状が現れる場合もあります。

  • 腫れ
  • 発赤
  • 内出血
  • 治療中・治療後の痛み
  • 感覚異常などの神経障害

衝撃波治療は、比較的安全な治療法として国内外で実施されている治療法です。万が一副作用があったとしても、いずれも数時間から数日で軽快するので気にしすぎなくて大丈夫です。

衝撃波治療の仕組み

衝撃波は、音波が屈折・反射する境目のところでエネルギーを放出するという特徴があり、衝撃波装置は、本体の中に蓄えられた水の中で衝撃波を発生させて体内に発射します

衝撃波は、水分を多く含んでいる筋肉と脂肪の部分は通過して、硬い組織や骨に当たると屈折・反射してエネルギーが放出されるので、体の奥深くにある患部にもピンポイントで照射することが可能なのです。

装着するジェルパッドの形態によって衝撃波の焦点の深さを調節できるので、さまざまな場所の治療に活用できます。

衝撃波治療が効果を発揮する疾患

衝撃波治療は、薬などではあまり効果を感じられないことのある、さまざまな疾患の疼痛緩和に有効です。効果には個人差があるため、人によっては数回の衝撃波照射が必要になります。

衝撃波治療が効果を発揮する疾患

  • 足底筋膜炎
  • アキレス腱炎
  • 疲労骨折
  • 早期の骨壊死
  • ジャンパー膝
  • テニス肘・ゴルフ肘
  • 難治性の肩こり
  • 慢性骨盤痛症候群
  • 慢性前立腺炎

このようにさまざまな疾患に効果があるので、これらの疾患による痛みでお悩みの方は、衝撃波治療を行っているクリニックなどに相談してみましょう。

衝撃波治療はEDの新しい治療法

衝撃波治療の効果は、痛みを軽減させる効果だけではありません。細胞内で血管形成要素を放出させて、新しい血管の再生を促進することで組織の修復にも役立つと言われています。

この効果は、美容治療の分野や狭心症、EDなどの幅広い分野で活用されつつあり、実際にさまざまな効果が証明されています。

EDにも効果を発揮することに驚かれる方もいらっしゃいますが、衝撃波治療は新しいED治療法として期待されています。

EDとは

ED(男性機能障害)とは、勃起機能の低下のことです。専門的には、満足な性行為を行うために十分な勃起が得られない、もしくは維持できない状態が続くこと、または再発することをいいます。

つまり勃起ができない場合はもちろん、硬さが足りない、勃起してもすぐに萎えてしまうなど、満足な性行為ができない状態のことをEDというのです

ちなみに、たまに勃起しないことがある、性行為の際に勃起できるか不安を感じるなど、本人が勃起に関して満足を感じていない場合もEDにあたり、治療の対象になります。

EDチェック表

  • 性欲はあるのに勃起しない
  • 興奮しても勃起しない
  • 勃起時の硬さが不十分
  • いつも勃起しないわけではない
  • 挿入しても萎えてしまう
  • 勃起している時間が短い

ポイントは、本人が満足な性行為が行えるだけ勃起しているかどうかです。日本人男性の4人に1人がEDになると言われていますので、EDは思っているより身近な疾患だと言えます。

ED治療の方法

EDの治療はなるべく早めに行うことが大切です。

その理由は、性行為に不安を抱くことで行為自体を敬遠してセックスレスになる、中折れしてしまったときにパートナーの心を傷つけてしまう、失敗を繰り返すうちに性行為がトラウマになってしまうなどと、とても厄介な状況に陥ってしまうこともあるからです。

EDを放置することで精神的な面も影響してさらにEDが進行してしまうこともあります。では、ED治療にはどんな方法があるのでしょうか?

ED治療薬

まずは、最もポピュラーなED治療法として薬で改善を目指す方法があります。日本で認可されている薬の主成分は、シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ)、バルデナフィル塩酸塩(レビドラ)、タダラフィル(シアリス)の3種類です。

ただし、服用できない場合もあるので、常用薬がある方や既往歴を必ず医師に申告して服用できるか相談してみましょう。

ED治療薬は、効果を十分に発揮するために服用するタイミングなどが決められているので、しっかりと確認して服用することが大切です。

食事や運動で改善

EDを薬に頼らずに根本的に改善するには、食事や運動で体の基盤をしっかりと作っていくことが重要です。

必要な栄養素が十分に摂れていないことや、日頃の運動不足も精力が衰える原因として考えられるので、時間はかかりますが生活を見直すことから始めてみましょう。

スローセックス

途中で中折れしてしまう、たまに勃起しない等の症状があり、性行為がうまくいかないときには、性行為自体に工夫を加えてみましょう。

EDの改善には、性行為がしたいという気持ちがとても大切です。スローセックスは、射精を目的としないのでパートナーと時間をかけてゆっくりと愛し合い、アダルトグッズやいつもと違うムードで行ったりすることでマンネリを解消し、EDの改善に繋がっていきます。

なぜ衝撃波治療がEDに効果があるのか

衝撃波治療は、加齢や病気などの影響で血流が滞った海綿体の血管に低強度の衝撃波を照射することで、血管の若返りや毛細血管の増殖を促して血管機能を高めるのでEDに効果を発揮します。

衝撃波で血管再生がされる過程

  1. 低強度衝撃波を照射
  2. 血管が揺さぶられ細胞内外が反応
  3. 血管を形成する幹細胞が誘導される
  4. 細胞増殖因子が放出される
  5. 増殖性細胞核が形成される
  6. 血管の形成を促す

最近では、衝撃波装置も目覚ましい進歩を遂げていて、従来の装置で12回かかった治療が、4回程度の治療回数で効果を期待できるようになりました。

衝撃波治療はバイアグラなどのED治療薬の服用では効果を得られなかった方でも、勃起機能の改善ができる可能性があります

治療の際の痛みもごくわずかで、治療の侵襲も少ないので、EDに対する治療としては非常に有効な方法だといえます。

まとめ

衝撃波治療とは一体どのようなものなのか、衝撃波治療が効果を発揮する疾患、そしてなぜ衝撃波がEDに効果があるのかをご紹介しました。

衝撃波治療がこれからの慢性前立腺炎やED治療などでかなり期待されている治療方法だということがお分かりいただけたと思います。

ペニスの血管はとても細いため、EDは動脈硬化や心筋梗塞のリスクを知るためのバロメーターにもなります。それは、EDを治療することで血管系の疾患を予防するということにも繋がります。

衝撃波治療によるED治療に興味のある方は、ぜひ参考になさってください。

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