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EDが気になるきっかけ
現在は優れたED治療薬が数多くあり、1999年に日本で初めて経口治療薬が使用されるようになって以来、より一般的となっています。
国産ジェネリック医薬品も人気を集めており、専門医の問診・診察・説明を受けることで来院から10分程度で手軽に入手できるようになりました。
EDは勃起不全または勃起機能の低下が主な症状ですが、これは男性であれば誰にでも起こり得ることです。
日本の潜在患者数は1,130万人以上と推測されていますので、もはや一部の限られた人の悩みではなくなりました。
またEDには年齢も関係しており、40歳前半で20%超、50歳代後半で40%超という数値になっています。
もはやEDは、一定の年齢を超えた男性には身近な疾患であると言えるでしょう。
自分の変化に気づくきっかけの大半は、性欲を感じても勃起機能が持続しない、特別疲れているわけではないのに体がついてこないといった性交渉における失敗です。
もちろん一時的な場合も多いですが、一度のつまずきが心理的プレッシャーとなり、性交渉から逃げてしまう行動に結びつくこともあります。
IIEF(国際勃起機能スコア)と言われるセルフチェックもありますので、気になる場合は一度自身の症状をチェックしてみることも有効です。
EDの治療薬とは
現在ED治療の処方薬としては、バイアグラ、レビトラ、シアリスという3種類と、シルデナフィルというバイアグラのジェネリック医薬品とがあります。
また、バイアグラODフィルムという口の中で溶かして服用する医薬品もあります。
通常はこれらの処方薬の中から適したものを使用しますが、心臓病など基礎疾患のある場合には、バイアグラやレビトラなどの処方はできません。
そうしたときには医療用漢方製剤という漢方薬が効果を発揮する期待がありますので、八味地黄丸や補中益気湯などを服用するという選択肢も考えられるでしょう。
それぞれの薬剤には特徴があり、どのような使い方をしたいかによっても選択は変わってきます。
それでは各治療薬について詳しく見ていきましょう。
バイアグラ(日本ファイザー純正品)
バイアグラは非常によく知られた有名な治療薬ですが、世界初のED治療薬としてトップの処方実績を誇ります。
効果発現までの時間は30分から1時間、作用時間は4時間から8時間で、食後1時間以上経ってからの服用が必要です。
有効成分はクエン酸シルデナフィルで世界でも絶大な支持のある治療薬ですが、デメリットとしては食事の影響を受けやすいことが挙げられるでしょう。
服用タイミングが食後かなり経ってからとされているのは、満腹状態やアルコール摂取状態では、効果の低下や効果無効が見られるためです。
また血管拡張作用により、効果が現れると顔のほてりや目の充血が見られたり、頭痛・動悸・鼻づまりなどの症状が出たりすることもあります。
人によっては色覚変化などがあり、部屋の明かりの見え方がおかしく感じたりすることもあるため、あらかじめ認識が必要です。
もちろんこうした症状はどれも一時的なものであり、健康状態に問題はありません。
錠剤で25mgと50mgとがあり、価格は25mg1錠1,200円、50mg1錠1,500円です。
レビトラ(バイエル薬品純正品)
レビトラは日本で2番目に承認を受け、バイアグラのデメリットが改善された治療薬として定評があります。
効果発現までの時間も10分から30分と短く、作用時間はバイアグラ同様4時間から8時間持続します。
特徴的なのは服用タイミングで、性行為の1時間前、もしくは空腹時であれば20分前となっており、より使いやすい錠剤と言えるでしょう。
ただし、やはり食事の影響がまったくないというわけではありませんので、できるだけ空腹状態で服用することが望ましいです。
有効成分は塩酸バルデナフィル水和物で、体内への吸収スピードが速く即効性があることが大きなメリットです。
血管拡張作用があるため、効果が現れると顔のほてりや目の充血が見られる場合や頭痛・動悸・鼻づまりなどの症状や色覚変化などが現れる場合もあります。
症状はどれも一時的なものであり、健康状態に問題はありません。
錠剤で10mgと20mgとがあり、価格は10mg1錠1,400円、20mg1錠1,700円です。
シアリス(日本新薬純正品)
シアリスは日本で開発されたED治療薬で、バイアグラやレビトラとは大きく異なる作用を持つ特徴があります。
効果発現までの時間は1時間ですが、作用時間は最長36時間という非常に長い効果の持続が見られます。
つまり、即効性があるわけではありませんが、服用のタイミングを計ったり、作用時間を考えたりして心理的プレッシャーを感じる必要がありません。
食事の影響もほとんど受けませんので、早めに服用しておけば、その後は普段通り過ごせることが最大のメリットです。
ただ、アルコールの多量摂取や満腹状態で効果が低下したり無効になったりするリスクはありますので、そこは認識しておきましょう。
有効成分はタダラフィルで、血管拡張作用のため顔のほてりや目の充血、頭痛・動悸・鼻づまりなどの症状や色覚変化などが現れる場合もあります。
症状はどれも一時的なものであり、健康状態に問題はありません。
錠剤で10mgと20mgとがあり、価格は10mg1錠1,500円、20mg1錠1,800円です。
バイアグラ ODフィルム(日本ファイザー純正品)
こちらは、バイアグラを水なしで飲めるようにしたODフィルムタイプです。
有効成分や効果効能はバイアグラ錠と同じで、薄いフィルム状なので持ち歩きがしやすいのがメリットです。
アルミ包装になっており、サイズは名刺の約半分になっています。
25mgと50mgとがあり、価格は25mg1枚1,000円、50mg1枚1,200円です。
シルデナフィル FCI錠(バイアグラジェネリック)
シルデナフィルFCI錠は、FCI(富士科学工業)が開発した日本国産のバイアグラジェネリック薬です。
ジェネリックですので、有効成分や効果はバイアグラと同じになります。
バイアグラを使いなれた人でも違和感なく使用でき、薬価も安いので非常に人気の高いED薬です。
錠剤で25mgと50mgとがあり、価格は25mg1錠500円、50mg1錠900円です。
シルデナフィル トーワOD錠(バイアグラジェネリック)
シルデナフィル トーワOD錠は、東和薬品が開発した国内初のバイアグラジェネリック薬です。
もちろん有効成分や効果効能はバイアグラと同じで、「口腔内崩壊錠」で水なしで口に入れ、溶かして服用するのが特徴です。
そうなると味が気になるところですが、レモン風味とコーヒー風味の2種類から選べるようになっています。
錠剤で50mgのみ、1錠900円です。
ED治療薬と同時服用が効果的な薬
EDの原因にはさまざまあり、器質性のものや心因性のものなどもあります。
バイアグラやレビトラ、シアリスなどは効果の確認された実績ある医薬品ではありますが、これらを服用しても思うような効果が得られない場合もあり得ます。
そうしたときには、男性更年期障害など男性ホルモン(テストステロン)の分泌の急激な低下なども視野に入れ、総合的に治療を行うことが大切です。
ED治療では、男性更年期治療を併用して摂り入れることで回復度が上がったり、ED治療薬の効果がより高まったりすることがあります。
また、状況に合わせて早漏薬処方やにんにく注射、ビタミン剤処方などを行うことで治療時間が短縮できる場合もあるのです。
こうしたさまざまな治療の相乗効果を得ることで、満足できる治療が行える期待があります。