通常、大人になってからでは治らないとされる包茎。皮の中に雑菌が溜まり、放置していれば尿道炎や膀胱炎のリスクが高まってしまう包茎は、手術を行えば治療することができます。
しかし、気になるのはそのお値段。保険が適用できるかどうかで、最終的な金額には大きな違いが生まれます。
今回は、包茎手術に保険が適用できる条件について、詳しくご紹介いたします。
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保険適用は包茎の種類に左右される
結論からいうと、包茎手術で保険が適用できるのは真性包茎とカントン包茎の二種のみ。仮性包茎の場合は残念ながら保険適用外の手術となります。
また、真性包茎やカントン包茎の場合も治療法が定められており、真性包茎は『背面切開術』や『環状切開術』を用いた術式でのみ、保険を適用することができます。カントン包茎もまた、『嵌頓包茎整復法』と言う術式を用いて適用可能。
これら二種の包茎は治療の緊急度が高く、一刻も早く処置を行わなければいけないもの。仮性に比べて、何かしらの病気の原因となる可能性が非常に高いため、保険を適用して病院で診療して貰いましょう。
仮性、真性、カントン包茎とは?
そもそもの包茎の種類の違いが分からなければ、病院で手術を行って貰うべきかどうかの判断は付きにくいですよね。本項では包茎の種類について解説します。
仮性包茎
まず仮性包茎とは、平常時、勃起時、共に皮を剥くことが可能で、剥く際も痛みが現れない状態の陰茎のことを指します。意外なことに仮性包茎の中にも重度と軽度なものがあり、勃起すれば亀頭が見える状態を軽度、逆に皮を被ってしまって殆ど見えない状態を軽度の仮性包茎とするそうです。
真性包茎
一方で真性包茎は、皮の先端が亀頭よりも小さく、それが原因で皮を捲れない状態のことを指します。この状態だと皮の中の雑菌を上手く洗い流すことができず、中はこの上なく不衛生な状態に。包茎は決して恥じることではないですが、真性包茎の場合は包皮亀頭炎や性病の原因になるなど、放っておくにはリスクの高過ぎるものです。
更に驚くべきことに、高齢になるまで放置することで『陰茎癌』発症の原因になることもあるのです。余り聞き馴染みのないものですが、衛生状況をかえりみれば、確かにそうなってもおかしくないですよね。
何より酷い匂いを放つようになってしまう真性包茎は、自分の身体のためにも一刻も早い治療が望まれます。
カントン包茎
最後にカントン包茎。包茎の中でも最も危険な状態です。真性包茎と違い皮を捲ることはできるのですが、中途半端に包皮口が開いているがゆえに、完全に剥き切ることはできません。剥く際に痛みが生じる、剥くこと自体に力が必要、などが分かりやすいカントン包茎のサイン。
もしうっかり勃起した状態で完全に剥ききってしまうと中々戻らず、その状態で放置すると亀頭がうっ血。さらに時間が経てば細胞の壊死にも繋がり、最悪の場合陰茎そのものの切除をしなければいけなくなってしまいます。
皮を剥いただけで自分の陰茎を切り落とす羽目になるだなんて、想像するだけで股間を抑えたくなってしまうような、恐ろしい話ですよね。
このように、真性包茎とカントン包茎は明確に分かりやすい実害を身体に被ります。どちらの包茎であれ少しでも早い処置が望まれるものなので、保険が適用されやすいと言うことですね。もちろん、仮性包茎も治せるのであれば治した方が良いものですので、余裕があれば手術も検討しましょう。
包茎保険、意外な落とし穴
さて、ここまでで真性包茎とカントン包茎には保険が適用されることはお分かりいただけたと思います。ただ、病院によっては保険が効かない、効かせてくれないところも存在するようです。これはその病院によるところが大きいので、必ず事前の確認を欠かさないようにしましょう。
包茎手術は状況や術式によっても値段が大きく変わるもので、病院によっては最終的な料金は天と地ほどの差になります。検討する際は、まずは地域の保険適用が可能な泌尿器科、もしくはクリニックをネットで調べましょう。料金のことをきちんと確認した上で、予約を入れる際に保険が適用できるかどうかをチェックしておけば安心です。
恥ずかしがらずに自分の陰茎を伝えることで、正確な料金を把握することができるでしょう。
まとめ
包茎手術は意外と複雑なもので、状態と術式によって対応が大きく変わります。まずは自分の陰茎がどの種類に当たるのかを確認しましょう。
もし少しでも真性やカントンの症状に当てはまることがあれば、疑う前にまずは病院に連絡を。診療を受け、専門家の方に話を聞き、自分の身体の状態を把握しましょう。悪性であれば対応の仕方も分かり、問題のないものであればひとまずは目先の不安を解消できます。
もし真性やカントンであることが分かっているのなら、診療と手術の予約を取っておきましょう。包茎手術は余り時間のかかるものではなく、入院も必要なし。一時間から二時間の手術で日帰りも可能で、次の日に仕事や学校があっても問題なく処置することが可能です。保険も適用されるものなので、安心して手術に臨みましょう。