PDE5による勃起不全治療における脱落:予測因子に関する研究と中断理由の質的分析
(原題:Dropout in the Treatment of Erectile Dysfunction with PDE5: A Study on Predictors and a Qualitative Analysis of Reasons for Discontinuation)
アナ・A・カルヴァレイラ博士、ヌノ・モンテイロ・ペレイラ医学博士、ジョアン・マロコ博士、ヴェラ・フォルジャズ修士号
The Journal of Sexual Medicine, 第9巻, 第9号, 2012年9月, 2361-2369ページ, https://doi.org/10.1111/j.1743-6109.2012.02787.x
発行:2012年9月1日
Contents
はじめに
ホスホジエステラーゼ5型阻害薬(PDE5)は現在、勃起不全(ED)の第一選択薬である。しかし、これまでの研究からPDE5治療薬の中止率が高いことが示されている。治療効果を最適化するためには、PDE5を中止する理由を理解することが必要である。
目的
主な目的は以下の通りである: (i)PDE5の中止率を分析すること、(ii)中止予測因子を同定すること、(iii)質的方法を用いて中止の理由を検討すること。
主要評価項目
PDE5の投与中止率、予測因子、および投与中止の理由。
方法
EDの臨床診断を受け、PDE5による治療を受けている男性327人を対象に、郵送によるインフォームド・コンセントの後、電話による面接を行った。継続中の治療に関する電話インタビューは、量的および質的項目のある標準化された質問票を用いて行われた。参加率は71.8%であった。
結果
全サンプルのうち、160人の男性(48.9%)がPDE5治療を中止した。治療中止率は糖尿病(73%)および異所性(65%)で高く、静脈性(38.7%)では低かった。治療を中止した男性のグループを3つに分類すると、(i)最初の3ヵ月間(55.1%)、(ii)4ヵ月から12ヵ月間(26.9%)、(iii)12ヵ月以降(18%)であった。質的解析の結果、中止の理由は多様であり、PDE5の非効果(36.8%)、心理的要因(不安、否定的感情、恐怖、懸念、機能不全の信念など)(17.5%)、勃起の回復(14.4%)、PDE5の心血管系の安全性に関する懸念(8.7%)が最も多かった。高齢男性とパートナーが治療に関与している男性では、治療を中止する傾向が低かった。
結論
半数の被験者が服薬を中止した。ほとんどの場合、中断に至った要因は複合的であった:非効果性と心理社会的要因が主な理由のようである。これらの要因に対処することで、コンプライアンスを改善するために、関連するトピックに適切な焦点を当てたフォローアップが可能となる。