公開日:2021/01/29
最終更新日:2021/02/03

【医師監修】主な性病の潜伏期間は?予防法はある?

投稿日:2021年1月29日 更新日:

大宮ノワールクリニック監修:成田 学史

1987年生まれ 北海道釧路市出身
2006年(平成18年) 北海道札幌南高校卒業
2014年(平成26年) 北海道大学医学部医学科卒業
2014~2016年(平成26~28年) 北海道がんセンターで勤務
2016~2018年(平成28~30年) 医療法人メディシェア イデア美容皮膚科勤務
2018年(平成30年) ノワール大宮クリニック 開設

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主な性病の潜伏期間は?予防法はある?

性病は誰でもかかる可能性のある病気であり、決して恥ずかしいことではありません。ただし、セックスで感染することが多いため、周囲の友人や知人には相談しづらい病気であるのもまた事実です。

相談しづらいがゆえに受診や治療が遅くなってしまい、その結果、症状が悪化したり治療が長引いたりするケースも少なくありません。ご自身の心身の健康はもちろん、パートナーの方の心身の健康のためにも正しい知識を持って速やかな対応が必要な病気といえます。

今回は、主な性病の潜伏期間や予防法について解説いたします。

性病とは?

性病、または性感染症(※STI(STD))とは、腟性交もしくはそれに類似した性交の際に、ウイルスや細菌が性器、泌尿器、肛門、口唇などに接触することで感染します。

※STI(STD)とは、Sexually Transmitted Infections(Deseases)の略。

性病は無症状感染の場合も少なく、気づかないうちに病状が進行するケースが多いのが他の病気にはあまりみられない特徴です。症状がある場合は女性よりも男性のほうが自覚症状が強い場合が多いといわれています。

そのため男性のほうが受診する機会が多く、女性は自覚症状が弱いため症状を悪化させてしまうケースが少なくありません。

性病は増えている?減っている?

性病は実は増加の傾向にあります。

メジャーな性病のひとつとして挙げられるケースも多い梅毒は2010年以降、増加の一途を辿っています。また、梅毒以外においてもヘルペスや淋病、クラミジアといった比較的かかりやすい病気に関しても主に大都市圏の女性を中心にその感染率はあがっているといわれています。

主な性病の症状とその潜伏期間について

ひとことに性病といってもその病気の種類によってその内容はさまざまです。こちらでは主要な性病の症状や潜伏期間、治療に要する期間について詳しくお伝えします。

淋病

オーラルセックスによってうつることが多い性病で、一回の性交渉での感染率が30%という非常に感染力の高いのが特徴です。

症状としては排尿の際に性器に痛みや痒みを感じることが多く、濃黄色の膿が出る場合多いといわれていますが、まったく症状がでないケースもあります。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は約2~7日間程度で、治療に要する期間は最低7日間程度です。

クラミジア

日本で最も症例の多い性病がクラミジアです。

性行為によって女性の子宮や男性の尿道、喉の粘膜などに感染するケースが多く、むず痒さを感じるようになります。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間はおよそ1~28日間程度と人により幅があり、治療に要する期間は最低14日間程度です。

雑菌性尿道炎

通称尿道炎といわれ、ばい菌の付着した手などで性器に触ることで、傷口から雑菌が体内に入り発症する性病。

症状としては、排尿時の痛みや痒み、頻尿、尿意切迫などが挙げられます。本疾患は何よりも清潔にしておくことが予防となります。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は1~10日間程度で、治療期間は最低でも7~14日間かかります。

梅毒

皮ふや粘膜の小さな傷から病原菌が侵入することで発症する性病で、こちらも非常にメジャーな性病です。

感染後10年以上放置すると死に至ることもありますが、医療が進歩した現在ではそのようなケースはほぼありません。

症状としてはまず性器に硬いしこりができ、追って手足(もしくは全身)に斑点が多数出てきます。

ペニシリン系の抗生物質により治療を行います。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は他の疾患と比べ21~90日間程度と長いのが特徴です。

治療期間は40~90日程度かかります。

性器ヘルペス

ヘルペスの病変部と接触することにより発症する性病です。

症状としては性器に水泡が多数でき、痛みとかゆみが生じます。

ヘルペスは一度感染するとウイルスを死滅させることができないのが大きな特徴です。

ただし、再発を抑える治療を行うことは可能となります。

潜伏期間は3~7日間程度で、治療期間は症状によって異なり、何度でも再発の可能性があります。

また、同じウイルスが引き起こすものとしては症状が口唇(くちびる)に出る口唇ヘルペスや、角膜に感染する角膜ヘルペスなどがあります。

尖圭コンジローム

性器や肛門のまわりにイボができる性病です。

自覚症状がない場合が多いのですが、性器にかゆみや痛みを感じるケースもあるようです。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は1ヶ月~1年程度と他の疾患と比較すると長く、治療期間は症状によって異なります。

トリコモナス

0.1mm程度の大きさの原虫に感染することよって発症する性病です。

男性の場合は排尿時に軽い痛みを感じるケースがありますが、感染に気づかない場合がほとんどです。

トリコモナスは乾燥に弱く、逆に水気のある場所では繁殖しやすく、性行為のみならず、温水プールやトイレ、タオルなどを介して体内に入り込み発症するケースもあります。

本疾患は若年層から中高年まで幅広い年齢層に感染者が見られるのが特徴となっています。

治療は軟膏の塗布や内服薬によって行います。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は約7~21日間程度で治療期間は最低7~14日間程度となります。

B型肝炎

B型肝炎ウイルス(HBV)が血液や体液を介して体内に入り込み、感染する性病です。

発病の初期は頭痛や吐き気、倦怠感を感じ、その他尿の色が濃くなる、などの症状が出ます。

黄疸(おうだん)が全身に出るようであれば入院な状態といえます。

ワクチンによって予防できる性病です。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は30~180日程度と他の疾患と比較すると長く、治療期間は40~90日間程度といわれています。

AIDS

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が免疫細胞を破壊し、免疫不全を起こす性病です。

免疫機能が低下し、厚生労働省が定めた23の合併症のいずれかを発症した場合、AIDSと診断されます。 

HIVに感染してAIDSが発症するまでは、キャリアになるだけで、外観上は健康な状態と変わりません。

しかし一度発症してしまうと、急激な体重の減少や下痢などの症状が続き、数年で死に至ることもあります。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は90日~数年間程度と長く、治療に関しては現在薬剤開発中となります。

いずれの感染症においても排尿時の違和感や男性器への異変が初期症状として見られるケースが多いですが、B型肝炎やAIDSといった重篤な病気の場合はその限りではありません。

また、免疫力の個体差によりますが無自覚・無症状のまま病状が進行してしまうこともあります。

分かりやすい初期症状の場合はもちろん、体調不良を感じた場合にはまず医師への相談や受診をお勧めします。

性病の予防法は?

結論からいうと、性病を完全に予防する策はありません。

最も有効なのは性交渉時におけるコンドームの着用といわれていますが、コンドームをつけていても性病になる可能性は十分にあります。

男性性器が勃起する前にはコンドームをつけていないはずですし、この時に女性性器との接触や、口との接触(いわゆるオーラルセックス)があると性病は感染します。これと同じ理由でいわゆる本番をしていなくても、口による接触があれば感染します。

しかし、コンドームを着用することで感染の可能性が確実に下がるのもまた事実です。

ご自身が性病にかからないために、またパートナーを守るためにも性交渉の際にはコンドームを着用するようにしましょう。

早期発見・早期治療が鉄則

性病への対応で最も重要なのが「早期発見・早期治療」といわれています。

難病といわれているAIDSも今ではその前段階であるHIV感染症の間に発見し、治療することができればAIDSの発祥を抑えることができると言われています。

また、その他の感染症においても医学の進歩や抗生物質などの医薬の質の向上により以前と比べると格段に治しやすい病気となっています。

検査可能期間について

性病はその疾患の種類によって検査可能な期間が異なります。感染機会から検査を受けるまでの時間が短すぎると正確な検査結果が得られない場合もありますので注意してください。

クラミジアや淋病、ヘルペス、カンジタ、トリコモナスなどは感染機会から24時間以上経てば正確な検査結果が得られるといわれています。その他、HIVは感染機会から14日以上、梅毒は30日以上、B型肝炎は2ヶ月以上の経過が必要といわれています。

異変を感じたらまずは専門医に相談、受診し、症状がなくとも数ヶ月は定期健診を受けることが早期発見の近道といえます。

さいごに

性病の治療の鉄則は「早期発見・早期治療」。病気の性質上、周囲の友人・知人はもちろん、専門の医者に相談することも少し気後れしてしまう方も多いようです。

しかし前述の通り、病気によっては長期の療養が必要なものもありますし、場合によっては重大なリスクを孕んでいるものもあります。ひとりで思い悩んでいても解決はしませんので、すぐにでも専門の医者に相談されることをおすすめします。

ほとんどの場合が同性の医師が診断・治療にあたってくれるはずですので、恥ずかしいと感じることも少ないはずです。

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