真性包茎であることは、男性にとって非常にデリケートな悩みです。誰にも相談できず、ひとりで不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、正しい知識を身につけることができれば、必要以上に不安を抱える必要はありません。今回は真性包茎の治療を考えている方に向けて、手術の方法やその特徴についてご紹介します。
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包茎はどんな状態?
まず、包茎とはどのような状態なのでしょうか。
男性は、生まれた時はみんなが包茎です。第二次性徴期に差し掛かると、体の成長に伴って包皮は自然と剥けて亀頭が露出する状態になります。
しかし、ここで包茎のまま成長が止まり、そのまま成人を迎える方もいます。成長は人それぞれなので仕方がないことですが、包茎であることで弊害が発生する場合があります。そのような場合は、きちんとした治療が必要です。
真性包茎とは
自分の包茎の種類について、しっかりと確認しておきましょう。包茎にもいくつか種類があり、その中で真性包茎と呼ばれる種類があります。
真性包茎とは、包皮がまったく剥けない状態の包茎のことをさします。包皮口が非常に狭いことが原因で、通常時や勃起時に亀頭がまったく露出しません。中には、無理に包皮を剥けば、亀頭を露出できる方もいらっしゃいます。ただ何れにしても、亀頭を完全に露出することはできません。無理に包皮を剥こうとすると、皮膚に痛みを伴うことがあるのでやめておきましょう。
真性包茎のデメリット
真性包には、さまざまなデメリットが存在します。
まず、痛みで包皮を剥くことが難しいので、どうしても包皮に恥垢がたまって不衛生な状態になりがちです。この恥垢が原因で、さまざまな病気が引き起こされる場合があるので注意が必要です。例えば亀頭の炎症や包皮炎、性感染症のリスクが非常に高まります。また恥垢がたまることで病気になりやすいだけではなく、臭いの原因にもつながります。ひどい場合には、皮膚の脂や恥垢によって、包皮と亀頭が癒着を起こしてしまうこともあります。
ただ、自分で包皮を剥いて綺麗に洗うことができれば心配はありません。しかし自分で綺麗に洗うことが難しい場合は、病院での治療が必要でしょう。
また、勃起時に痛みを感じる状態であれば、正常な性行為を行うことも難しくなるでしょう。このように真性包茎によって日常生活でトラブルが生じている場合、早急な治療が必要です。
真性包茎の手術にはどのような方法がある?
先述のように、真性包茎にはさまざまなデメリットが存在します。もし日常生活で悪影響を及ぼしている場合は、クリニックや医療機関での早急な治療が必要です。
真性包茎は、手術を受けることで改善できます。真性包茎であることで何らかの症状が現れていた場合は、手術によって回復に向かうでしょう。
真性包茎には、主に以下の手術方法があります。
環状切開法
ひとつは、環状切開法という手術方法です。この手術では、余っている不必要な包皮を、リング状に切除することで真性包茎を改善します。
この手術方法のデメリットとして、手術後の傷跡が目立ちやすくなるために、手術後は見た目があまり良くないという点があります。手術を行わない元々の皮膚の部分と、手術後の露出した皮膚の色が異なるため、色の差が目立ち違和感が生じます。ただ、手術後に露出した皮膚の色は時間経過とともに色が馴染んでくるので、しばらくすると目立たなくなることが多いです。
また環状切開法は、比較的安価に受けることができます。費用相場は「3万円〜10万円」です。
亀頭直下埋没法
もうひとつは、亀頭直下埋没法と呼ばれる方法です。こちらの手術は現在の包茎手術の主流です。
手術では、亀頭のすぐ下の皮膚を切除します。切除した皮膚と、縫合した皮膚が亀頭の下の環状溝と呼ばれる部分に収まって隠れるため、手術後の傷跡が目立ちにくくなります。そのため、他人に手術が受けたことがバレることはあまりないでしょう。この手術後の傷跡がまったく目立たず、綺麗に仕上げることができるという点が、亀頭直下埋没法の最大のメリットです。もっとも仕上がりが美しい手術方法として、多くのクリニックや医療機関で採用されています。
ただ、この手術は環状切開法に比べて高度な技術が必要です。そのため、この手術の出来栄えは、手術を行う医師の技術力に大きく左右されます。
また、高度な技術力が必要となるので、手術費用も大幅に上がります。現在の手術費用の相場は、一般的に「7万円〜40万円」であるといわれています。
手術費用は高額ですが、美しい仕上がりを希望する場合はこの手術がおすすめ。執刀医の高度な技術力が必要となるため、多少費用は高額になっても、信頼できる医師のもとで治療を受けることをお勧めします。
真性包茎の手術には保険が適用できる
真性包茎の手術を受ける場合、保険の適用ができることをご存知でしょうか。手術費用はもちろん、カウンセリングの診察代や薬代なども保険を適用することができます。費用負担が大幅に減るので、包茎治療へのハードルも大きく下がることでしょう。
しかし、保険を適用する場合は気をつけなければいけないことがあります。それは、保険適用での治療は基本的に最低限のものしか受けることができないという点です。なぜなら、保険適用の治療とは男性器本来の機能を取り戻すために行われる治療に限定されるからです。具体的には、真性包茎によって性行為がままならない場合や、他に不具合が生じている場合が対象となります。そのため、見た目や仕上がりを重視する方は、保険適用での治療は不満が残る可能性があります。
そして受けられる手術も限定されていて、現時点では「環状切開法」だけが保険適用の手術です。環状切開法のデメリットとして、見た目があまり綺麗には仕上がらないとご紹介しました。ただ、この方法では男性器本来の機能は取り戻すことができるため、必要最低限の治療として採用されています。
このため、見た目を重視される方や他人に傷跡を見られたくない場合は、保険適用外で治療を受けることをおすすめします。亀頭直下埋没法は費用は高くなりますが、見た目は美しく仕上がります。保険適用の治療を受ける場合は、自分が納得できるかどうかを考慮して検討しなければいけません。
真性包茎手術の流れ
カウンセリング
真性包茎の手術を受ける場合は、まずはじめに医師のカウンセリングを受けます。手術の内容や痛み・傷跡のこと、費用やさまざまな不安点を解消するために、しっかりと医師に質問し、疑問点などはここですべて解消しておきましょう。
カウンセリングは基本的には男性スタッフが行う場合が多いので、気兼ねなく相談ができます。
手術
カウンセリング後、治療内容に納得できれば実際に手術に移ります。自分が納得できる手術方法を選びましょう。真性包茎の手術は、基本的に日帰りで行われます。そのため、その日から通常通り生活を送ることができます。
手術の後に疑問点や不安があれば、後日アフターケアを受けられるクリニックや医療機関もあります。
自分に合った治療法を選択しよう
真性包茎の治療や手術には、さまざまな方法があります。一生に一度の手術なので、自分の希望に合った治療法を選ぶことが大切です。疑問や不安なことは、治療が始まる前にすべて解消できれば安心です。
納得できる後悔のない治療のために、しっかりと医師のカウンセリングを受けましょう。