公開日:2020/10/26
最終更新日:2020/11/05

カントン包茎は何故なるの?治療は必要?

投稿日:2020年10月26日 更新日:

カントン包茎とは包皮口が狭く、亀頭を露出させようとすると包皮が翻転(はんてん)したり、包皮輪(ほうひりん)という包皮の先端の出口にあるリング状の部分により亀頭が締め付けられ、痛みや締め付けを感じる状態の包茎です。医学的には仮性包茎に分類されますが、状態としては真性包茎に近い状態といえます。症状としては包皮を剥く際に痛みを感じたり、力が必要だったりとスムーズに剥けない場合にはカントン包茎である可能性が高いです。

真性包茎や仮性包茎に比べると聞きなじみがやや薄いカントン包茎ですが、特段珍しい症状ではありません。この記事ではカントン包茎の原因や治療の必要性などについてご説明します。

Contents

カントン包茎の種類

カントン包茎にはいくつかの種類があります。

①亀頭の途中まではスムーズに剥けるタイプ
②最初からスムーズに剥くのが困難なタイプ
③亀頭全てをスムーズに露出できるが長時間露出していると痛みや締め付けを感じるタイプ

状態は異なりますが、これらは全てカントン包茎に分類されます。
真性包茎のように全く剥けないということはないが、仮性包茎ほどはスムーズに剥けないも、もしくは剥けるがその後痛みや締め付けを感じる、というのがひとつの判断基準ではないでしょうか。

カントン包茎の治療は必要か?

結論から延べますと、カントン包茎は早期の治療が不可欠な包茎です。

カントン包茎で感じる痛みや締め付けは「陰茎と包皮口の直径のギャップ」から起こります。包皮口の伸縮性がない場合、包皮口が亀頭を締め付けることで正常な血液循環が促されず、血行不良を引き起こします。
この状態を放置しているとうっ血が進み、亀頭の細胞が壊死してしまい男性機能を喪失してしまったりすることもあり、最悪の場合は陰茎を切り落とさなければならない状態になりかねません。

それ以外にもカントン包茎であることで、亀頭包皮炎や尿路感染症、性感染症といった病気や、発育不全、遅漏・不感症・EDといった性行為における悪影響、ひいては膣炎などのパートナーにおける婦人科疾患を引き起こす可能性も指摘されています。

そのような意味ではカントン包茎は真性包茎よりもリスクの高い包茎といえます。くれぐれも早急な治療を行うようにしましょう。

そもそも何故カントン包茎になるのか?

カントン包茎は仮性包茎の状態で、包皮を無理矢理剥こうとすることでなることが多いです。具体的には自分で無理矢理剥いてしまったり、性行為時に気づかないうちに剥いてしまったりするケースが見られます。

本来であればじょじょに剥けるようにゆっくり時間をかけて包皮口を広げていく「包皮翻転(ほんてん)指導」といわれる治療が必要です。これは子供の仮性包茎治療でよく用いられる手法で、包皮を陰茎の根元のほうにひっぱりながら、包皮の先端にマイルドなステロイド軟膏を塗付するというものです。

1日に1~2回程度の塗付を2週間程度続けると包皮の先端が徐々に広がってきます。この場合にもっとも重要なのは包皮が完全にむけるようになった場合には必ず包皮をもとに戻すようにすることです。包皮の先端が十分に広がりきらない状態の場合には長時間露出していると包皮が戻らなくなり、カントン包茎になる可能性があるためです。

カントン包茎の治療方法

カントン包茎の治療には切除・縫合を伴う手術が必要です。
仮性包茎は余剰包皮の切除と縫合が主な施術内容になりますが、カントン包茎手術においては、包皮口が狭いことを踏まえ包皮輪といわれる包皮の先端の出口にあるリング状の部分を完全に除去する施術が必要となります。

この包皮輪を完全に除去しないと術後も勃起の際に締め付けや痛みを感じたり、陰茎に食い込むことで結果的に陰茎が細くなってしまうことがあります。とはいっても、手術自体は20分程度で終わる簡単なもので、抜糸の必要ない体内に吸収される縫合糸が使われるケースも多く、通院も必要ありません。

もちろん入院も必要ありませんが、術後の入浴や性行為・マスターベーション、飲酒、運動などの日常生活においては多少の制限がかかります。

まとめ

思っている以上にリスクが高い包茎であるカントン包茎。心当たりのある方はなるべく早く専門医やクリニックに相談してみてください。

あまり聞きなれない症状だから病院に行ってもびっくりされるんじゃないか?と思うかもしれませんが、それは大きな誤解です。カントン包茎は仮性包茎や真性包茎と比べると世間的にはあまり認知されていませんが、専門医・クリニックにおいてはとても扱うことの多い症状です。

24時間相談受付のクリニックや、電話・メールでの相談が可能なクリニックも多数存在しますので、時間があまりとれない方や「いきなり直接相談するのは恥ずかしい」といった方もご自身にあった方法でまずは問い合わせてみることをお勧めします。

あなたよりもずっと知見のある専門医やカウンセラーが専門家として、同性として、親身に相談にのってくれるはずです。

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