勃起不全に関連する心理社会的転帰の系統的レビュー: 勃起不全の影響はセックスができないだけではないのか?(原題:A Systematic Review of the Psychosocial Outcomes Associated with Erectile Dysfunction: Does the Impact of Erectile Dysfunction Extend Beyond a Man's Inability to Have Sex?)
マリタ・P・マッケイブ博士、FAPS、スタンリー・E・アルソフ博士
The Journal of Sexual Medicine, 第11巻, 第2号, 2014年2月, 347-363ページ, https://doi.org/10.1111/jsm.12374
発行:2014年02月01日
Contents
目的
本研究の目的は、(i)ホスホジエステラーゼ5型(PDE5)阻害薬による治療前の勃起不全(ED)に関連する心理社会的転帰、および(ii)ED男性におけるPDE5阻害薬使用後の心理社会的転帰の変化について、ランダム化比較試験(RCT)から得られた公表データを報告し、分析することである。
方法
1995年1月1日から2012年5月14日までにPubMed、EMBASE、Cochrane Library、Science Citation Index Expanded、PsychINFOを経由してMEDLINEで報告された論文を対象に、前向きにデザインされた系統的文献レビューを行った。
主要アウトカム評価項目
主なアウトカム評価項目は、PDE5阻害薬によるED治療を受けた男性における治療前後の心理社会的尺度のスコアとした。
結果
合計1,714件の論文が検索され、1,674件はレビューのデザイン要件を満たしていないため除外され、40件(32件のRCT)が残された。治療前、臨床試験に参加した男性は、QOLと全体的な人間関係は比較的良好であったが、性的な人間関係や性的満足度は低く、自信の低下、自尊心の低下、うつ症状を報告していた。治療後、全体的な生活満足度と全体的な関係満足度を除くほとんどの指標において、ベースラインからの有意な改善がみられた。
結論
EDおよびEDの治療は、勃起機能だけでなく、男性の人生のより広範な側面と実質的に関連している。このレビューは、EDとその治療に関連する心理社会的因子を評価することの重要性と、この評価を行うために標準化された尺度を用いることの重要性を示している。ED男性における身体的機能と心理的機能の相互関係の根底にあるメカニズムをよりよく理解するためには、さらなる研究が必要である。