公開日:2020/09/29
最終更新日:2020/10/09

包茎手術

投稿日:2020年9月29日 更新日:

Contents

包茎手術の術式

次に、包茎手術の術式を見ていきましょう。包茎治療には手術をするという方法があり、手術にはその包茎の状態によって、または医師と患者の相談によって術式も異なります。
ここでは、「背面切開」「環状切除術」「陰茎根部での環状切除術「嵌頓包茎に対する応急的背面切開術」という方法についてご紹介していきます。

背面切開

包茎の治療をする場合には、背面切開よりも環状切除術という方法を取る場合が多く、その理由としては、背面切開は術後も亀頭は完全に露出しないことや、包皮が余ったものについてはそのままとなるため、見た目が悪いという部分があります。
しかし、背面切開は手術が極めて簡単という大きな長所があり、子供の包茎手術には適しているように思われていますが、外観の見た目が悪いために受け入れられていないところも多いです。
しかし、環状切除術は、余った皮などは除去されるため、見た目的には亀頭がすべて現れている状態となり、蚊正方形の状態ではなくなります。
大人の方はそれでも問題ありませんが、子供の場合には、一般的な子供のほとんどが仮性包茎であるのに対して、その対象となる子供だけは完全に亀頭が出ている状態となるため、子供同士でからかったり、見た目のコンプレックスを感じてしまったりするといったことが発生してしまうこともあります。
そのため、現代では、背面切開の中でも、切らない背面切開という術式も研究されています。

環状切除術

環状切除術は、包茎手術の中でも一般的に行われている手術の方法で、大人が包茎手術をするときにはこの術式を使うことがほとんどでしょう。
環状切除術は、一般的には亀頭を包んでる包皮を切除するというものですが、場合に掘っては陰茎の根部を切開する方法や、亀頭の直下を環状切開することもあります。
この環状切除術は、包茎手術を専門としている病院だけではなく、一般的な泌尿器科のクリニックなどでも治療ができるため、一般的に多く広まっている手術となります。
環状切除という名前がついている通り、亀頭の周りの包皮を環状方式で一周ぐるっと切開し、それを縫合するという手術の方法となります。
環状切除術の手順は以下の通りです。
1.切除ラインの決定
2.麻酔
3.切除ラインに沿って切開
4.切除ラインの包皮を切除
5.切除ラインの止血
6.縫合する
このようになっておりますので、最後は縫合することになります。

陰茎根部での環状切除術

陰茎根部での環状切除術は、先述した亀頭の周りの包皮を切除するという方法ではなく、亀頭の下のさらに下にある根部の包皮を切除するというものです。
陰茎根部での環状切除術が適している方としては、以下の様な方です。
・包皮小帯にこだわりがあり残したいと思っている方
・亀頭を露出したときの見栄えの良さにこだわる方
・陰毛が濃い等の理由があり傷口が隠れやすい方
・痩せている方で、根部に包帯が巻きやすい方
このような方が、陰茎根部での環状切除術に向いていると言えます。
逆に、適用できない方としては、真性包茎である方や、太っている方、環状切開が終わった後の修正手術をするような方には適していませんので、注意して下さい。

カントン包茎に対する応急的背面切開術

カントン包茎など、危険な状態にありすぐに手術が必要な場合などは応急措置として背面切開術が選択されることがあります。
一般的にはこれまでご紹介してきたように環状切除術によって手術が行われますが、緊急を要する時や、カントン包茎などでは背面切開術によって手術されることがあります。
この背面切開術においてはその名の通りペニスの背面を切開して亀頭を出すという方法になり、比較的簡単な手術と言えますが、勃起していない通常時は仮性包茎のような状態になっていることもあります。

このように包茎の手術と一言で言っても、様々な方法があるため、自分や子供の包茎の状態によって医師と相談してどのような術式で行うべきか確認すると良いでしょう。

包茎手術麻酔方式

次に、ここからは、包茎手術で利用される麻酔方式についてご紹介していきます。
包茎手術は決して難しい手術ではありませんが、痛みが伴うものとなるため、麻酔が必要となります。
今回ご紹介する麻酔の種類は、「表面麻酔(テープ)」「表面麻酔(スプレー)」「背面神経ブロック麻酔」「治療部浸透麻酔」「MSCブレンド麻酔」などがあります。
それぞれ細かく見ていきましょう。

表面麻酔(テープ)

麻酔の中で大きく分けると、「全身麻酔」「局部麻酔」というものがありますが、この表面麻酔(テープ)においては局部麻酔となります。
その名の通りテープを利用して麻酔をするというものですが、包茎の手術以外でも利用されている方法で、今では主流の麻酔方法となっています。
このテープ型の表面麻酔を、貼付式局所麻酔剤であるリドカインテープと呼ぶこともあり、一般的になっています。
透明テープとなり、針を刺すことも無いため、子供の局部麻酔をした手術においては利用しやすいと言えるでしょう。
この麻酔テープと呼ばれるものは、テープを貼ってから1位時間以上経過してから手術をすることが望ましいと言われています。

表面麻酔(スプレー)

同じ麻酔でも表面麻酔としてスプレーのものもあります。
表面麻酔とは、痛みが伴う箇所を治療する際に、局部麻酔として利用されるものですが、方法としてスプレーによって行われるものもあります。
スプレーをすることで注射とは異なる麻酔方式となるため、チクリと痛みが伴わないため子供や注射が苦手な方でも麻酔に対して恐怖なく治療をすることができます。
テープ麻酔よりも広範囲で麻酔をかけることができたり、テープのように直接何かを貼るという行為が無かったりするため、患者にとっても受け入れやすい麻酔方法と言えるでしょう。

背面神経ブロック麻酔

麻酔の中には神経ブロック法というものがあり、これは神経や神経の周辺に局部麻酔をすることで痛みを無くすという方法です。
神経周辺に麻酔をすることによって、痛みがなくなるため、治療をすることで痛みが怖いという方も安心して治療をすることができるでしょう。

治療部浸透麻酔

治療部浸透麻酔とは、治療をする箇所に集中的に麻酔をするという方法です。
包茎手術の中でも真性包茎の場合には手術をする判断になることが多いですが、このときに切開をする場所や局部に集中して麻酔をすることで、痛みを無くすという形となります。
麻酔が切れた後、痛みを伴うことがありますが、痛み止めなどの薬も処方されるため、帰宅後でも強い痛みなどを感じることなく過ごせるでしょう。

MSCブレンド麻酔

MSCブレンド麻酔とは、ブレンド麻酔と言われるもので、即効性の麻酔と持続性の麻酔の二つの種類の麻酔をブレンドしたものです。
即効性と持続性を兼ね備えているため、麻酔後すぐに手術ができることと、麻酔が継続するため、痛みをやわらげてくれる効果が期待できます。

このように、麻酔自体にも様々なものがありますので、医師に相談してどのような治療法にするか、確認しましょう。

包茎による合併症

次に、包茎に関する合併症についても見ていきましょう。
包茎になったことで、合併症を引き起こすことがあります。それは、手術をしたときでも手術をしないときでも起こり得るもので、これまでご紹介してきたように様々な病気に繋がるリスクがあり、合併症は決して他人事ではありません。
合併症の存在を知ることで、そのような合併症を引き起こさないように気を付けましょう。

ED/勃起不全

包茎手術をすることによって、ED/勃起不全を引き起こすことがあると言われれています。
これは稀な例ではありますが、男性が成人した後に包茎手術を行った場合、手術の合併症としてEDに繋がることもあります。
これは、手術によって神経障害が生じて起こるEDとなり、美容などを目的として成人した後に包茎手術をした際に現れるケースが多いと言われています。
しかし、このような障害が起こるのは稀なケースで、今ではこのような障害が起きないように様々な処置が行われていますが、このようなケースで障害を持った場合には、基本的に難治と言われています。
しかし、この合併症においては、幼少期に治療をする場合には見られないことが多く、包茎治療は幼少期の頃に行うべきということがこのような事例からもわかります。
また、手術以外においても、包茎のままでいることで、自分自身に自信が持てないというケースや、女性との性行為がうまくいかずに中折れしてしまうと言った勃起不全を引き起こしてしまうことがあるため、手術をしていない場合にも、このような勃起不全は、包茎の場合には起こり得るものと考えるべきでしょう。

排尿障害

次に、排尿障害があります。
包茎手術の場合には、合併症を引き起こす可能性があり、可能性がある合併症の中には排尿時に痛みを伴ったり、排尿時に尿線異常になったりするなどを引き起こすことがあります。
しかし、包茎の時点で尿線異常になったり、尿路感染症になったりするリスクがあるため、決して手術をしたからと言ってリスクがあるという考えではありません。
合併症による排尿障害においては、手術をした後におしっこをするときに痛みが生じ、その痛みが恐怖となりおしっこを我慢してしまうケースがあり、その場合には膀胱が充満して腹痛になることもあります。

尿路感染

尿路感染は、包茎の手術をしてもしなくても起こり得るもので、包茎の場合にはこれまでご紹介してきたように亀頭をキレイに洗浄することができないことがあるため、そこに細菌がたまり、尿路にその細菌が入り、尿路感染を引き起こしてしまうことがあります。
また、尿路だけで済まずに、そこからさらに膀胱などにも細菌が入ることで、合併症としては重度のものになることもあります。
本来、このようなことにならないように包茎の手術を行いますが、手術を行ったあとに何らかの原因で尿路感染を引き起こすこともあります。
ただし、これは手術をしてもしなくてもリスクはあるため、手術をしたからと言って尿路感染に繋がるということではありません。
合併症のリスクよりも、包茎であることで特に幼少期においては陰茎を不衛生にしていることによって鞭虫の大腸菌が尿路に侵入して引き起こされることがあるため、包茎の治療をした方がこのリスクは軽減できると考えられるでしょう。
成人男性においても、包茎を放置していることで、陰茎を不衛生な状態にしてしまい、包皮と亀頭の間にウイルスや細菌をため込んでしまい、尿路感染を引き起こす可能性を高くしてしまいます。

繰り返す亀頭包皮炎

次に、亀頭包皮炎を繰り返すということもあります。
亀頭包皮炎とは、亀頭と包皮の間に細菌やウイルスなどが繁殖して炎症を起こすもので、この炎症を起こす部分は包皮の内側や亀頭の部分になり、亀頭にできた炎症は亀頭炎、包皮にできた炎症を包皮炎と呼んでいます。
この亀頭包皮炎が生じる原因として、特に幼少期に多いのは、おむつなどをしている赤ちゃんは亀頭と包皮の間に恥垢がたまりやすく、蒸れていることなどから亀頭包皮炎を起こしてしまうことがあり、ペニスの先端が赤くなったりすることで、亀頭包皮炎を見つけるということがあります。
赤くなるだけではなく、おしっこ時に痛がったり、おむつやパンツに黄色のうみが生じてしまっていたりすることもあり、このような場合には亀頭包皮炎が悪化している状況となり、うみを出した後に消毒や抗生剤などの治療が必要になるケースがあります。
このような病気が発見された時は、まずは医師に相談して治療をすることが必要ですが、幼少期ではなく成人してからこのような状態になった時は、包茎であることが原因の一つとしても考えられるため、包茎の治療を検討することも必要と言えるでしょう。
また、早期対処として、このような病気を引き起こす可能性を低くするためにも、幼少期の頃から包茎の対策や治療を始めることがおすすめです。

包茎手術に痛みはある?

包茎手術には痛みが生じるのでしょうか。
手術と聞くと痛みが発生すると思ってしまいますが、包茎手術はこれまでご紹介してきたように、痛みをやわらげる手術方法や、術後に痛み止めなどが処方されるために痛いまま術後を過ごすことや、術中に痛みが生じることは考えにくいでしょう。

手術中は痛い?

包茎手術の手術中は、痛みはどうなのでしょうか。
結論から言うと、痛みはほとんどありません。
痛みがないというよりも、痛みは麻酔によって感じられなくなっているため、痛みを術中に感じるということは無いと考えて良いでしょう。
麻酔のことは前述した通り様々な方法がありますが、専門医がしっかりと麻酔をかけてくれるため、局部麻酔にしても全身麻酔にしても痛みを感じることはないでしょう。
麻酔の時にも注射による麻酔ではないこともあるため、チクリとした痛みすら感じない手術も存在するため、痛い手術というイメージは払しょくして良いでしょう。
手術中に寝てしまうという方がいるほど、痛みは感じないものとして考えて良いです。

麻酔が切れたらどうなる?

手術が終わった後、麻酔が切れたらどのようになるのでしょうか。
麻酔が切れた後は痛みを感じることはあると思いますが、痛み止めや抗生剤が処方されるため、翌日からシャワーに入れるほど痛みが持続することや、悶えるほど痛いということもないでしょう。
昔は歯医者などでも手術をした後や歯を抜いた後は痛みが強く出るということがありましたが、現代では医学も進んでいるため、術後に悶えるほど痛みがあるということは少ないでしょう。
手術後2週間もたてばパートナーとの性行為も実施できるほど、痛みや術後の回復までの時間は短くなっていると考えられます。

人によって痛みは異なる?

しかし、十分なケアや痛み止め、鎮静剤や抗生剤を処方されたとしても、痛みは人によって感じ方が違うため、痛いと思う方もいるでしょう。
全ての人にとって痛みが少ないということではありませんので、中には大きな痛みを感じる方もいるでしょう。
それでも、痛み止めや抗生剤が効かないという方はほとんど存在しませんので、何らかの方法で痛みはやわらいでいくでしょう。

包茎手術はどれくらいの期間が掛かる?

次に、包茎手術にはどれくらいの時間や期間が掛かるのかを見ていきましょう。

手術に要する時間はどれくらい?

手術に関してですが、手術内容や医師によっても異なりますが、大体1時間以内に終わります。
手術の内容としては、子供の包茎治療の場合には包皮の狭窄部の切開、縫合などに掛かる時間として1時間くらい掛かりますが、これが一般的な包茎治療の時間として考えて良いでしょう。
短い場合には30分程度で終わるものもあり、その日のうちに帰宅することができるため、入院することも必要ありません。
術後は安静にしていることが必要ですが、飲酒や喫煙はその日は我慢しましょう。

治療の期間はどれくらい?

包茎治療の期間はどれくらいでしょうか。
包茎治療は、人によって期間は異なりますが、一般的には2週間ほどで普通の生活に戻ると言われています。
手術後1日~3日以内は、喫煙や飲酒も控えるべきで、包帯などもしたままになることが一般的です。
シャワーに入れるのもそのくらいからで、4日目以降は、シャワーやお風呂にも入ることができ、ペニスを洗浄することも可能となります。
手術の時にできた傷は、1週間ほどで傷口も締まり、その後訪台も外すことができるでしょう。
14日以降になると、オナニーやSEXも可能となり、ほとんど普通の生活に戻れると思って良いでしょう。

治療後に気を付けること

手術の後、意識をするべきことは、手術当日は安静にすることは一番ですが、排尿や入浴時にも気を付けるポイントがあります。
それは、排尿時に関しては、尿があちこちに飛び散る可能性がありますが、そのうち真っすぐ自分で定めた的に当てられるほどになるので問題ありませんが、それが治らない場合には医師に相談しましょう。
また、入浴に関しては、術後2日以内はお風呂やシャワーは避けるべきで、3日以降はシャワーに入ることができます。

包茎手術の申込の一般的な流れ

次に、実際に包茎手術の申込をする場合の一般的な流れについて見ていきましょう。
包茎手術をするときには受診予約をして、問診、診察をして治療、術後ケアというのが一般的な流れとなります。
それぞれ細かく見ていきましょう。

相談

まずは受診をする前に現在の自分自身の状態をもとに電話やメールなどで無料相談を受けてみると良いでしょう。
無料相談を受けている病院やクリニックは全てではありませんが、大体のクリニックでは無料相談を受けています。
電話だけでも無料相談することができるため、顔を合わせて相談することが恥ずかしいという方や苦手な方は電話による無料相談から始めてみると良いでしょう。

受診予約

次に、受診予約をします。
受診予約をする前に相談しているケースが多くなっていますが、相談しなくてもすぐに受診予約することも可能です。
病院やクリニックによって予約方法は様々ですが、いまではインターネットを利用して予約ができるものもありますので、電話などで受付の方と話さなくても良いため、予約がしやすくなっています。

受診と問診

次に、問診してもらいます。
待合室において他の患者さんと顔を合わすことを嫌がるかたも多いですが、クリニックによっては個室の待合所があるところもあるため、そのような場所を希望する場合には、事前にネットなどで確認しておくと良いでしょう。
問診というのは、患者さんが初めて病院やクリニックを訪れた際に、どのような症状なのか、いつごろからあるのか、痛みはあるのか、これまでの病気はどのようなものにかかったのかなど、医師による診察の前に状態を伝えることを言い、この問診をすることで医師が診察したことと併せて治療法を考えてくれる材料となります。
問診は必要なこととなるため、しっかりと自分のこれまでの病歴や症状を話すと良いでしょう。

診察

診察は問診と異なり、医師が視診や聴診などを行うことで、病気の状態などを判断することを言います。
そのため、問診で患者さんの過去の病歴や状態を口頭で伝えるのに対して、それらを踏まえて医師がどのような状態であるか、これからどのような治療が必要なのかを判断することが診察となります。
診察が終わると治療の段階に入りますが、診察カウンセリングをする中で、ペニスの状態や包茎の状態を確認し、今後の治療についてや麻酔などの方法、リスクについても説明をしてくれることがほとんどですので、治療をする上でのリスクや方法をしっかりと患者さん自身が理解することが必要です。
診察の段階において、治療の方法についても説明されることでしょう。

治療(手術)

次に、治療に進みます。
治療の中には、手術をする場合と手術以外の方法とがありますが、手術をする場合には、麻酔を行って手術をするため、全身麻酔の場合には記憶がないうちに治療が終わっているでしょう。
一般的には局部麻酔によって包茎手術は行われるため、1時間以内に手術を終えて入院することなく治療が終わってしまいます。
治療の方法や手術の方法は様々ですが、現代医学においてはその日のうちに変えることができる日帰り手術になることが一般的です。

術後ケア

そして、術後のケアに進みます。
手術をしたらそれで終わりではなく、手術をした後に後遺症や合併症になっていないか、術後の回復は順調かなどをしっかりと医師に確認してもらうことが必要です。
そして、術後のケアとしてしっかりとペニスを洗うための方法やケアの方法などを確認することによって、術後に痛みが続いてしまったり、違和感を覚え続けたりすることは避けられるでしょう。

このような流れで包茎の手術や治療が行われていくため、まずは医師に無料相談によって現在抱えている悩みや心配事を相談することからはじめてみてはいかがでしょうか。

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