喫煙の量と期間と勃起不全との関連:用量反応メタアナリシス(原題:Association of Quantity and Duration of Smoking with Erectile Dysfunction: A Dose–Response Meta‐Analysis)
The Journal of Sexual Medicine、第11巻、第10号、2014年10月、2376~2384ページ、
発行:2014年10月1日
https://academic.oup.com/jsm/article-abstract/11/10/2376/6958400?redirectedFrom=fulltext
Contents
はじめに
いくつかのオリジナル研究と最近のメタアナリシスにより、喫煙が勃起不全(ED)のリスクと関連している可能性が示唆されたが、両者の用量反応関係は不明であった。
目的
本研究の目的は、喫煙量と喫煙期間とEDリスクの潜在的な関連性を調査することである。
方法
喫煙と勃起不全(ED)リスクの関連性を調査した観察疫学研究について、PubMed、Embase、Web of Science、Scopusのデータベースで2014年3月までの期間を対象に文献検索を実施した。 ランダム効果メタアナリシスを用いて、対象とした研究の結果を統合した。
主要アウトカム評価項目
喫煙と勃起不全(ED)リスクの関連性に関する公表された観察疫学研究の定量的レビューが主要アウトカム評価項目であった。
結果
1件のコホート研究と9件の横断的研究がメタアナリシスに組み入れるのに適格であった(被験者数50,360人、ED患者数12,218人)。喫煙とEDリスクとの間に線形曲線関係を示す証拠は認められなかった。1日あたりの喫煙本数が10本増えるごとにEDのオッズ比は1.14(95%信頼区間1.09~1.18)となり、中程度の異質性が認められた(P = 0.061、I 2 = 44.7%)。喫煙年数が10年増加するごとに、EDの統合オッズ比は1.15(95%信頼区間1.10~1.19)となり、有意な異質性は認められなかった(P = 0.522、I 2 = 0.0%)。
結論
観察研究からの証拠は、喫煙量と喫煙期間とEDリスクとの間に正の用量反応関係があることを示唆している。