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公開日:2024/07/28
最終更新日:2024/07/28

勃起不全患者における自己エロティシズム、精神衛生、器質的障害|大日本住友製薬

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勃起不全患者における自己エロティシズム、精神衛生、器質的障害|大日本住友製薬

勃起不全患者における自己エロティシズム、精神衛生、器質的障害|大日本住友製薬(原題:Autoeroticism, Mental Health, and Organic Disturbances in Patients with Erectile Dysfunction)
The Journal of Sexual Medicine, Volume 7, Issue 1_Part_1, January 2010, Pages 182-191,https://doi.org/10.1111/j.1743-6109.2009.01497.x
発行日2010年01月01日

Contents

はじめに

マスターベーションは一般的であるが、軽視されがちな男性の性行動である。

目的

過去3ヵ月間の自慰行為を自己申告した人の心理生物学的相関を調査すること。

方法

勃起不全(ED)で外来を受診した2,786人の異性愛者男性患者(平均年齢48.4±13.2歳)の連続シリーズを調査した。

主要評価項目

いくつかのホルモン、生化学的および機器的パラメータ(陰茎ドップラー超音波[PDU])を調査した。患者は治療開始前にStructured Interview on Erectile Dysfunction(SIEDY)とANDROTESTの構造化面接を受けた。また、Middlesex Hospital Questionnaire(非精神科領域における精神障害の症状をスクリーニングするための簡単な自己報告式の質問票)にも回答した。

結果

研究対象となった患者のうち、1,781人(61.9%)が過去3ヵ月間に少なくとも1ヵ月に1回自慰行為をしたと回答した。自慰行為の頻度は年齢と逆相関し(r= -0.329;P<0.0001)、教育水準と直接関連していた(年齢で調整後のadjr= 0.052、P<0.05)。マスターベーション中の罪悪感は274人(15.4%)から報告された。年齢で調整した後、マスターベーションはテストステロン値、ストレスの多い状況、不安定な夫婦関係および長く続いている夫婦関係の両方と正の相関を示した。精索静脈瘤や前立腺の異常などの泌尿生殖器の問題も、マスターベーションの可能性を増加させた。自己エロティシズム中の罪悪感の報告は、心理的障害、低プロラクチン、低テストステロン、人間関係の問題の増加と関連していた。マスターベーション中の勃起が正常でないことは1,361人(76.4%)の患者が申告しており、収縮期ピーク速度PDUが低く、SIEDYスケール1のスコアが高いことから、EDの器質的要素の有病率と関連していた。

結論

この研究は、マスターベーションがEDの男性患者において比較的頻繁にみられる行動であることを示している。この性行為について質問することは、患者の性的態度や行動全体を理解する上で重要な問題である。

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